たくさんの人に会った一日

okatake2010-01-18

昨日、池袋「往来座外市で、塩山御大から「いまのブログの画面、読めねえよ。拡大してもダメ。そういう人、多いと思うよ」と言われ、またデザインを変えました。これでどうでしょう、塩山さん。
この日、陽の射すところはさほどでもないが、往来座が入るマンションの南側にあたるのか、古本の箱が並ぶ通りは極寒でふるえる。新書二册、と「アサヒカメラ」木村伊兵衛の世界、これは状態が悪かったが、なかを読めればいいと思い400円で買う。
このあと、ワメトーク蟲文庫田中美穂飯沢耕太郎」の会場へ。一番前列が空いていて、ここに陣取る。苔の田中さんと、いまや写真評論家というよりキノコ王子・飯沢さんの話をなごやかに、愉快に、興味深く聞く。飯沢さんは「きのこにメッセンジャーとして選ばれたような気がする」と。苔ときのことは別種類の生物系統に属するが、二人の話は日陰者としてぴたり合う。ただ、きのこは「きのこグッズ」がさまざまあり、イラストでキャラクター化されているが、苔にそれはない。「苔グッズ、ありませんね」と飯沢さんがふれば、「(キノコは)派手でうらやましい」と田中さん、「申し訳ない」と謝る飯沢さんと、ほかでは聞けない変な会話が。
この日、今年初めて挨拶する人が会場にあちこちにいて、今年が始まったなあと、また実感する。
目白「ブ」の前で、店員が「文庫新書250円セール」と呼び込みをしていて、講談社文芸文庫を2冊拾う。中央線に戻り、荻窪下車。「ささま」で新潮朗読CDを2枚、伊藤アキラ『大ヒットの発想 CM式はやり論』を資料として買う。
夕闇迫る荻窪の裏筋を、異様な威容をたたずませている「西郊」を眺め、新阿佐ケ谷会の新年会へ。ドビッシー弾きの青柳いづみこさんによるミニ・コンサートが荻窪「かん芸館」で開かれ、この日は男性のバリトン歌手が二人参加され、触れそうな目の前で歌曲を聞く。もちろんマイクなし。朗々たる音量が響き渡る。こんな体験は初めて。川本三郎さん、篠田勝英さん、野崎歓さん、間村俊一さん、八尾久男さん、木山萬里さん始め、常連のメンバーに編集者の方々。コンサートが終り、飲み喰いしながら喋る。イタリア建築史が専門の陣内秀信さんがいらっしゃっていて、「ブラタモリ」見てますと握手する。「ああ、どうも」と笑いながら、まわりの人も「あれ、おもしろいねえ」と言い、スタッフがすごいんですよ、とか話をされていた。
二次会は阿佐ケ谷の中華へ。ここは料理もおいしく、いい店でした。
写真は、アマゾンから届いた「幸せはシャンソニア劇場から」のサントラ。これを聴いていたら、また映画が見たくなった。