学研少年少女文庫を狙え

okatake2009-10-12

夕べ飲み過ぎて、今夜も飲み過ぎて、あんまり今日のことは覚えていない。
ヒッチコック「疑惑の影」DVDをあらためて観て、この完膚なき傑作を確信する。今回は影の使い方に注目。モノクロならではの画面設計だ。冒頭、蒸気機関車で未亡人殺しのチャーリーが駅に着くシーン。異常な黒煙が画面を覆う。ヒッチコック「映画術」でトリュフォーは、これを「悪魔が現れるような」と言ったが、まさに暗雲たれこめる序章だ。
山田宏一和田誠ヒッチコックに進路を取れ』の影響がまだ続いているわけだが、父親役が、「素晴らしき哉人生」の天使役の役者だったとは、今回確認した。
八王子古本まつりの、どこのワゴンだったか忘れたが、児童書が一冊100円で出ていて、「少年少女学研文庫」がずらり。これ、1960年代末に出たシリーズだが、装幀が堀内誠一。なかでもシュトルム『たるの中から生まれた話』は、矢川澄子訳、挿絵が金子国義と完璧なチーム。驚いて買った(写真)。
『あなたより貧乏な人』執筆で、蔵書は資料がひっくり返り、ずっとつけている古本購入帖がどこかにまぎれてしまった。もう一カ月以上、買った古本を記録していない。今夜、やむなく新しいノートをおろして作る。
くら寿司」で夕食後、砂川「ブ」へ家族で立ちよって買った本を書いておく。
内藤誠『映画百年の事件簿』角川文庫
小沼丹『黒いハンカチ』創元推理文庫
井上ひさし宮澤賢治に聞く』文春文庫
古今亭志ん朝・齋藤明『志ん朝の風流入門ちくま文庫
新潮文庫『あの人に会いたい』
浅生ハルミン『帰って来た猫ストーカー』洋泉社
保坂和志『途方に暮れて、人生論』草思社