阪神さえ勝てば、それでいいんだ

okatake2009-07-30

朝、TBS。高橋安幸『伝説のプロ野球選手に会いに行く 2』白夜書房を紹介。サンデー毎日が今日、振り替えになったので、ハイヤー飯田橋へ移動。「ギンレイ」で、ノルウェー映画の「ホルテンさんのはじめての冒険」を観る。主演の鉄道員一筋勤続40年のホルテンが、最後の一日を寝坊してしくじり、そこから奇妙なできごと、奇妙な人に巻き込まれていく。ちょっと変わった味の、しかしユーモアをたたえた秀作。目をつぶったまま車が運転できるという、元外交官(じつは弟の経歴とすりかえていた)がおもしろい。ありえなそうなできごとを、主演のボード・オーヴェのチャーミングな存在感で、ありえるように見せてしまう。
外へ出ると、強い日差し。歩いて神保町へと思ったが、とんでもない。JRで御茶ノ水へ。「浜勝」という地下のとんかつ屋でランチ。840円。うまかった。また来よう。
神保町のコースを巡る。コミガレが木曜なのに開いていた。しかし、タテキンとともに不漁。あ、一冊だけ。「宝島 1979・1」に呉智英松本零士マンガにみる四畳半研究を書いていて、これはドンピシャ。
文省堂で島村利正『青い沼』新潮社、和田誠『わたくし大画報』講談社を各100円で。「岡崎さん、こんにちは」と入ってきた樽見さんと二言三言。『青い沼』には、平林たい子賞受賞の朝日記事、山形新聞島村利正文学散歩の記事がはさんであった。
2、3時間しか寝ていないので、このあたりから朦朧としてくる。サンデーを2日分、なんとか書いて帰宅。妻が留守で、娘と二人分、夕食をつくる。冷凍食品のスパゲティナポリタンをレンジに入れ、たまねぎ、ピーマン、ベーコンを刻んで炒めたのを皿に取っておいて、解凍されたスパゲティを大鍋にほりこみ、さっき炒めたのを加え、さらに炒める。これはスパゲティの食べ方としては邪道だが、こうするとおいしいのだ。最後にちょっとケチャップを加えるのを忘れずに。
阪神がヨコハマ相手に三連勝、しかも昨日今日と完投完封という離れ業をやってのけたのを確認し、仮眠をとる。
起きて「世界ふれあい街歩き」で中国・西糖を見る。「アメトーク」は有吉プレゼンツ「一発屋認定式」。ぼくは、有吉が芸人のあだ名を付け出した頃から見ていて、最初は、なんだこんなものと、まったく評価をしていなかったが、ここにいたって、その粘り腰と、だてにこの世界長くやっていない的な、小ネタの繰り出しにちょっと驚いている。昨晩の「あらびき団」の若槻千夏に続いて、芸人にかんたんに判断を下すのは危ないと思う。
この晩も、ゲッツ、つぶやき、長州小力、ムーディー、三瓶など、一発屋をひな檀に並べ、宮迫がちょっかいを出すのだが、小力や三瓶の反応が遅れたことを指摘したとき、有吉が「バカにするならいいけど、小バカにするなら止めますよ」と言い放ったのは、まさにそこしかない、針の穴を通すようなリアクションで、一人拍手をする。あと、一発屋の反撃として、いま売れてる一発屋候補に引導を渡してこい、という流れで、ゲッツに、ヒゲ男爵の首とってこい! 「どうすんですか?」(ゲッツ) グラスを割ってこい という流れも有吉の笑いの反射神経の鋭さを示している。
あああ、ぼく、何を深夜にまじめに書いてるんでしょうか。まあ、阪神さえ勝てばいいんだ。
共同通信より、三崎亜記『刻まれない明日』書評依頼がある。サンデーでは、藤子・F・不二雄大全集『オバケのQ太郎』書評を引き受ける。この無節操を大事にしたい。