7月は勝負月

okatake2009-07-03

お盆前に脱稿しないとまにあわない書き下ろしの仕事があり、毎日、10枚以上書くと決める。とりあえず、金子光晴について、13、4枚を書いて送付。なんとかするしかない。
昼前に家を出て(ひんやりしていたのでジャケットをはおり、小雨が降っていたので傘を持っていったが、どちらも邪魔になるだけだった)、高円寺へ。5日まで即売会。ほんとうは、東部古書会館で初の即売会「泪橋市」が開かれることになっていて、そちらへ行くつもりだったが、とてもそんな余裕はない。11時過ぎに西部古書会館に着いて、さっそく棚を周遊するが、すでに「泪橋市」を覗いてきた業者の人が喋っているのを聞くと、本の出品量も少なく、第一回にしては迫力に欠けるとのこと。気勢がそがれる。しかし、いま「正式の証明」の報告を読むと、そうでもない、けっこう買えそうじゃないか。即断はよくない。
数冊を抱えレジへ。とんぼ書林さんがいて、「おに吉」の話を。毎日新聞夕刊に紹介記事が出るとのこと。そこから、週一で毎日夕刊で連載している「あった、あった。」について、「あれ、おもしろいですね」と言ってもらえる。3年目になるが、いったい、読んでもらえているのか、心配になっていたが、とんぼ書林さんの一言に勇気がわく。
芝居に狂っている家内が、日帰りでおおさかの文楽劇場文楽を見にいくと言うので、チケットショップで新幹線の切符を買う。歯の治療中で、ろくにものが噛めず、昼はもりそばをほとんど噛まずに流し込む。
サン毎で仕事。次の著者インタビュー、奥成達宮澤賢治、ジャズに出会う』(白水社)に決めて、奥成さんに電話。上野の音楽堂で、渋谷毅を聞いたとき、ナンダロウくんに会場にいた奥成さんに紹介してもらったが、覚えていらっしゃらないだろうと思ったが、ちゃんと知ってくださっているようで、話がスムーズに。
帰り、西荻下車。「音羽館」で文庫4冊。店内で買った、新潮文庫バルザックゴリオ爺さん』は改版で文字が大きくなっていた。広瀬くんと「赤レンガ」でお茶しながら、あれこれ喋る。広瀬くん、西荻ブックマークの三次会でやった「カラオケ」が楽しかったそうだ。またやろうよ、と言う。須川善行さんが、よるひるプロで作った、田中小実昌の詩(原稿用紙の直筆をそのまま印刷)に絵をつけた『ブレーメンのわすれもの』と、娘の田中りえさんが絵と文を書いた『ブレーメンのおとしもの』二冊セットをもらう。音羽館でも扱っています。
電車のなかでは、河出文庫から出た、尾崎翠第七官界彷徨』、白水社から出たロベルト・ポラーニョ『通話』を拾い読む。
帰宅すると、ポストに片岡直子エッセイ集『ことしのなつやすみ』(港の人)ほか、受贈書、掲載誌がごっそり入っている。
「考える人」2009年夏号(新潮社)は、「特集 日本お科学者 100人100册」。石田五郎『天文台日記』(中公文庫)について、ぼくが一ページ書いています。
データハウスからは、『村上春樹「1Q84」を読む』が。やっぱり、出たか!
ぼくはとにかく、7月は勝負の月です。ソニー・ロリンズを聞いて、元気になろう。