「おに吉」出ました!

週末出張のツケがきて、カタカタと歯車を送るように、とにかく前へ進む。
休み中に、いろいろな本、雑誌、目録などをいただきました。
「buku 」には、銀座「並木座」について書きました。とうとう「おに吉 4」も出ました。掲載された中央線の古本屋さん以外でも、あちこち置かれています。無料ですので、ぜひもらってやってください。今回の表紙は「にわとり文庫」の西村博子さんにお願いした。全体のデザインは澄ちゃんだが、そのテイストをこわさず、また違った味わいの可愛い表紙になっている。中身は、加藤千晶さんによる新作古本歌に始まり、スズキコージ山崎ナオコーラ、たかやなぎこういち、石丸徳秀、杉浦かおり各氏がエッセイを寄せている。この手のフリペとしては、まれにみる豪華な執筆陣ではないかと自画自賛。ぼくは久住卓也さんと組んで、「おに吉の冒険」というマンガを。もちろん古本地図もあります。将来、古書価がつくこと間違いなし、ではないですか。いちおう、ぼくが編集長となっているが、名前だけで、全体をプロデュースし、金銭管理をし、広告取りから、各店への折衝など、一番骨折ったのは石丸徳秀くんだ。途中経過で、いろいろ困ったことも起きて、そのたび、報告してきてくれたが、ぼくは話を聞くだけ。解決したのは石丸くんで、それでなんとか4号が出せた。石丸くん、ごくろうさん。一箱古本市もそうだが、何かをするためには、必ず、匿名の、無償の行為が必要となる。
国立の十松くんから、映画「美代子阿佐ケ谷気分」の招待券が。十松くんも、映画にちらりと出ているらしい。これは見にいかなきゃ。いまはワイズ出版から普及版が出ているが、むかしはこの、安部慎一の原作マンガは限定本で高かった。「ガロ」で読んでいたが、安部慎一鈴木翁二古川益三の一、二、三トリオが活躍していた。暗く叙情的な青春が似合う時代だった。
澄ちゃんから、上野茂都さんの新作CD「めしのしたく」をもらった。ジャケットの写真がかっこいいなあ。厨房節、ほへひょろ、居ながら旅情、だめっすだめっす、明るい気持ちになれなくて、などなど、これは音楽の「ガロ」ではないか。田中美登里さんのライナーノーツ「醤油ブルースの誕生」にも、なるほど。「ガロ」のアベシン、オージもそういえば「醤油ブルース」だったな。
そういえば、で思い出したが、仙台「一箱古本市」をやってる際中、地元のラジオ局が取材に来て、隣りの「ぽるた」さんといっしょに、生出演したが、あれはどういう番組だったんだろう。レポーターのおじさんは、講釈師だと言っていたが。
このあとに、つけくわえたように書くのは気がひけるが、詩人の阿部岩夫さんが亡くなった。同人誌「飾粽」の集まりで、何度かご一緒し、コトバを交わした。当時から、難病を抱えていらっしゃるという話だったが、ご冥福をお祈りする。
向井くんのブログで、仙台「一箱古本市」の様子が、ユーチューブでアップされていることを知った。こういうことができる世の中になったとは。
http://flat.kahoku.co.jp/u/book02/BvfratJCmypLOjHiWxqg/