中嶋くん、上京す

okatake2009-05-16

昨日、五反田で。寺山修司『日本童謡集』カッパ、吉行理恵『詩集 夢のなかで』晶文社ビックリハウス『ビックラゲーション選』、矢川澄子『わたしのメルヘン散歩』新潮社、『ジャニス』晶文社片岡義男『自分を語るアメリカ』太田出版、高橋晋『しねま抄』笑の泉社、糸井重里『ペンギニストは眠らない』文化出版社、井伏鱒二『文士の風貌』福武出版、以上が200円。500円で、吉行淳之介ほか、和田誠絵『大人の絵本 あゝ人生日記』新潮社、蓮實・山根『誰が映画を畏れているか』講談社ル・クレジオ『悪魔祓い』新潮社(創造の小径)を。あと100円でちょろちょろ。いちばんの買物は『悪魔祓い』だろう。とにかく上限200円で、もう少し蛇口をゆるめれば、この数倍は軽々買えるレベルだから、とめどがない。金子光晴全集全14巻が200円パー、中野重治全集など、全集のバラも200円。うーん、とうなる。
会場でアホアホ中嶋くんを見つけ、お茶に誘う。今週からいよいよ東京人。その静かな不安と興奮と高揚が、20年前の上京者のぼくに伝染してくる。
中嶋くんといっしょに神保町移動。「コミガレ」でごそごそ。南部正太郎『ヤネウラ3ちゃん』小学館マンガ文庫、藤澤桓夫『都会の白鳥』ロマンブックスが100円、ほか『講座日本映画 戦後映画の展開』岩波、『自伝抄1 永井龍男松本清張岡本太郎ほか』読売、「平凡」フロクが3冊500円
サンデー毎日」終え、「ギンレイ」最終日に「おくりびと」「大阪ハムレット」を観る。ぼくはどちらも堪能した。「おくりびと」は本木、山崎努がいい。広末涼子も可愛い。後者は、松坂慶子岸部一徳のコンビが大阪弁で登場するが、陰惨な「死の棘」のコンビであったことを思い出し、「大阪ハムレット」のほうが似合っている、と思う。
帰り、「コクテイル」へ寄るが、ちょうどライブの日で路上まで人があふれている。とても入れそうにない。あきらめて帰る。
行きはイアン_マキューアン『アムステルダム』を読み、帰りは、出たばかりの岩波文庫川崎賢子編『久生十蘭短篇選』を。ええっ、と言われそうだが、食わず嫌いで、ぼくは久生十蘭ははじめて。最初の「黄泉から」を読んで、あんまりいいので、ちょっと驚く。
毎日「あった、あった。」掲載紙二週分が届き、文化欄を見ていたら、思潮社の小田久郎さんがインタビューを受けている。「現代詩手帖」が今年50周年を迎えるそうだ。「詩学」がなくなり、「ユリイカ」が詩の雑誌とは言えなくなったいま、詩壇があるとすれば「現代詩手帖」のことだろうが、最盛期は60年代末で、それでも1万部というのにびっくりだ。2、3万部は出ていると思っていた。それぐらい、ぼくが知る70年代ぐらいまでの「現代詩手帖」は元気があったし、影響力もあった。とすれば、いま、いったい何部刷られているのだろう。
そういや、昨日の「朝日」夕刊、原坊のコラムで忌野清志郎の追悼をしていて、そのなかで、「86年には桑田が企画した『MERRY X'MAS SHOW』というTV番組に出演して下さいました」とある。これが、先日、この日誌で話題にした、さんまが司会した音楽番組だ。このなかで、清志郎山下洋輔のピアノをバックに歌ったのだった。なんというシンクロ。こうなると、どうしてもビデオを探さないと。なかったら、タビネコカネコが持ってるのを借りよう。
しかし、桑田はえらいやつだな。若き絶頂期、こういってはなんだが、女性はよりどりみどりだったろうが、盟友の原坊を選んだ。そうこなくっちゃ、とファンはみんな思ってただろうし、もし、別の女性とケッコンしていたら、ずいぶん、その後の音楽活動は違っていたかもしれない。原坊は、忍者ハットリ君みたいな顔をしているが、たぶん、すごくいいオンナなんだ。