荒川洋治新詩集『実視連星』

okatake2009-04-18

五反田から送った宅急便、とどく。段ボールの箱を開くと、買った本が。自分で昨日買ったのに、おお、こんな本が! と一人で喜んでいる。ええ本、買ってるがな、とにんまりしたり、アホですがな。
おすすめは、いつでも、どこでも見る昭和初年の文藝春秋刊「小学生全集」。「月の輪」で買ったのだが、「漫画絵物語」の巻がめちゃくちゃいい。昔話などを、当時の人気画家が描いている。岡本一平宮尾しげを前川千帆武井武雄などなど。しかも背の金文字がくっきりの美本で500円。
そのほか、いやあ、箱をあけながら、楽しみました。十返肇『最初の季節』は小説で、十返の青春記。「現代詩手帖」も買った。74年9月号は「特集 都市」。田村隆一長谷川堯渡辺武信寺山修司など書き手がいい。高梨豊岡田隆彦対談あり。投稿詩「新人作品」では、ごひいき阿部恭久が2編採られている。編集長は八木忠栄。
種村季弘『怪物のユートピア』、澁澤龍彦『犬狼都市』(初版帯)がともに300円など、うなりっぱなし。股旅堂でも数冊。『ウディ・アレンおいしい生活』500円も、いまとなってはあんまり見ない一冊で、これは「あった、あった。」用。

このところ、手を抜いている受贈書だが、荒川洋治さんの新詩集『実視連星』思潮社が届いた。表題作の最終連を引いてみる。


それは静かな夜/実視連星は/いつもの位置で軌道を止めていた
隣りの星に両手を伸ばして/叫ぶこともできた/ガザに生まれることも/できる
もしかしたら そのようになり/光りつづけるかもしれない
石炭が残る/静かな夜/軌道を止めていた
(随時、改行しました)


思いがけなく、ウェッジ文庫から岩佐東一郎『書痴半代記』をいただきました。これ、元本を持っていながら通読していない。通読するチャンスなり。岩佐は通人粋人詩人。詩もすばらしい。同著には、古本のおうわさはもちろん、詩のことも。高祖保という名前がでてきて、おおっ!
夕方、家族で連雀通りを車で、三鷹上々堂」を目指す。精算と追加。力を入れて追加しました。お近くの方はどうぞ。売り上げは最低ライン。ううむ。
アド街は岡山。風呂上がり、途中から見る。ぼくの両親は岡山出身なり。もっとも兵庫、京都に近い山奥。岡山人がこんなにトンカツ好きとは思わなかった。ベスト30に2回トンカツ(カツ丼)が。全体に食い物の話題が多いのは、話題が少ないせい。
岡山出身の芸能人は次長課長水道橋博士水道橋博士はさすがで、ランキングの途中、急に「岡山は古本屋がすごい」と、「万歩書店」の話をしはじめた。さすが! 「おおっ、さすが水道橋博士!」と大声を出すと、近くでパソコンをいじっていた娘が「なに、なに?」と聞いてくる。説明すると、「ほんまやな、さすがやな」と言う。