ライブ終了の朝

okatake2009-03-30

昨日は寒かった。夜、高円寺古本酒場「コクテイル」でバースディライブ。歌もうたう。ギターの弦を張り替えるのは、いつもこのライブのときで、新しい弦はやっぱりいい音がするんだなあ。
ライブの前に、高円寺ぶらり旅。「アニマル洋子」へひさしぶりに行き、探していたラルボー『めばえ』旺文社文庫を500円で発見し、買う。堀江敏幸さん、お気に入りのフランスの作家。
この日、御茶ノ水ディスクユニオン」でカーネーションの直枝さんがトークをしていて、その帰りに、お忍びで「コクテイル」に来るかもしれない、というので、急いで歌を片付ける。そりゃあ、いくらなんでも直枝さんの前では歌えません。無事ライブが終ってから直枝さんが横尾さんと来店。カーネーションの大ファンと、かねてから言っていたノンちゃんに引き合わせる。ノンちゃん、ぼくの前では見せたことのないような、バラ色の幸せ顔、緊張ぶりだった。
この日は、古本入札市をしたとき改札で気づいたが、カネコ姓の女性が三人もいた。旅猫のカネコ、白水社の編集者カネコ、それに、いつも夫妻でぼくのライブに来てくれる女性の方のカネコ。珍しいよ、カネコ姓がこんな狭い空間に三人揃うのは。カネコガールズと勝手に名づける。
ぼくが長らくお世話になっている教育出版の学事出版からも、二人女性編集者が来てくれた。Mさんは、ずいぶん前に一度会ったっきり。ぼくも十数年前、毎月通った出張校正の印刷所がある「成増」話で盛り上がる。
Fくんは、初めてのお客さんで、角田サンと狩野くんのイベントに来ていたらしい。改札の助手をつとめてくれた。最初、女の子か男の子か迷ったぐらいきれいな男の子で、誕生日プレゼントも用意してくれる気遣いがあり、ありがたかった。そのほか白水社有志、ピッポさん、旅猫カネコなどからもプレゼントをいただきました。この年で誕生日プレゼントがもらえると思ってなかったよ。素直にうれしい。
いつもどおり「さらば恋人」で締め、豆子ちゃんの「なごり雪!」の連呼で、急きょ「なごり雪」の大合唱。三省堂の大塚ちゃんは「なごり雪」を知らないと言っていたな。どんだけ若いんや。「非国民!」とののしっておく。
ライブが終り、入口付近で「だいこんの会」+「わめぞ」グループと山田太一問題で盛り上がる。山田太一フリークで太一博士と呼ばれるネギさんに、最近買ったシナリオシリーズの一冊『輝きたいの』(女子プロレスに賭ける女の子たちのドラマ)を見せる(この今井美樹デビューのドラマを見ていたのはネギさんだけ)と、「大和書房のシリーズでそれだけ持っていないんです」と悔しそうに言う。へっへっへ。まあ、いずれネギさんに譲ります。
とにかく下手な歌とギターをお披露目できるのは、この「コクテイル」だけで、みなさん、今後とも辛抱しておつきあいください。
今朝は早起きして、午前中に、「ビッグイシュー」(高野秀行『ワセダ三畳青春記』集英社文庫)、「あった、あった。」で『見栄講座』を取り上げ、書く。
原稿を書いていると、今期H氏賞を受賞した中島悦子から電話があり、「おめでとう」を言う。受賞作『マッチ売りの偽善』(思潮社)が出たとき、ちょっとしたことがあり、ぼくが電話で励ましたという経緯があり、それを恩義に感じて連絡してくれたのだ。終りよければすべてよし、という結果になって本当によかった。

今日はいい天気だ。

名作「二月十四日」の詩人、金子彰子さんが、「鳩よ!」時代の詩をブログにアップし、がんがん新作の詩を書いています。あれ、またカネコだ。

http://d.hatena.ne.jp/Kaneco/