52歳

okatake2009-03-28

祭りのあとのさびしさは……と吉田拓郎は歌いましたが、ナゴヤでのお祭りが終って、日常が戻ると、がっくり死に絶えたような日々だった。
今日で52歳になった。なんの感慨もわかないのは、40代ぐらいまでは誕生日は足し算だったが、50のコーナーを回ると、もう引き算になっていくからだ。
1990年の手帖を見ていると、この年の4月7日に、東京での住居契約のため上京している。そうか、4月の頭まで、まだ大阪にいたんだ。上京して今年春で20年目になる。
今日は娘(中学吹奏楽部)の演奏会。
晶文社から『杉浦茂の摩訶不思議世界 へんなの……』をいただきました。京都国際マンガミュージアムで「杉浦茂101年祭展」が開かれていて、ちょうどナゴヤからの帰り、京都へ帰省していので行ってみたら、運よくシンポジウムが開かれていて、みなもと太郎唐沢なをき呉智英の話が聞けた。みなもと太郎のハイテンションなマンガ愛ぶりに圧倒される。唐沢なをきは兄・俊一と、声も喋り方も同じだな。つまらない感想でごめんなさい。
ぼくの杉浦茂体験は、虫コミで出た『猿飛佐助』で、こんなにポップでへんてこな漫画家が日本にいるんだと驚いたのだった。見たこともないような世界だった。いまフランスで、大掛かりな作品集が作られているとのことだったが、フランスで受けると思いますねえ。展示では原画のペンの美しさに釘付けになる。ほんと、線がきれいなの。墨汁だと思うが、白い紙に黒がきわだっている。これはポスター大に超拡大しても、まったく問題ないぐらいのクオリティだ。杉浦の主要な仕事が昭和28年からの5年間に集約されるというのもすごい話だ。漫画界の樋口一葉だ。
京都国際マンガミュージアムは、古い小学校をそのまま美術館にしたもの。要するに、膨大なマンガがただで読める(入場料はいる)箱ものに過ぎない。役所主導の匂いがして、展示や使い勝手には大いに不満があるが、娘を連れていけば喜ぶだろう。みなもと太郎を館長に据えて、好き勝手にさせるべきだ。
こうしてブログを書いていると、それでも冷えた頭に血が巡ってきた。
明日の夜は「コクテイル」ライブです。寒い夜になりそうですが、お時間ありましたら、お出かけ下さい。