古本ソムリエ、もてオヤジ

okatake2009-02-15

山本善行から「Sanpo magazine」2号が送られてきた。「古本」×「ジャズ」特集号。特集巻頭記事は「古本ソムリエ氏と行く京都古本修行散歩」発行人の西川さんが、ソムリエ氏を師とし、弟子第一号の松田青子さんという美少女と古本めぐりをするのを同行してルポしている。随所に、仕事を忘れて古本に没頭してしまうソムリエ氏の姿が映し出されている。すっかり、京都のもてオヤジ風になって、喜ばしい。ほかにジャズ記事も満載で、次号が楽しみな雑誌。
昨日は、長い一日。昼前に高円寺「好書会」を少し覗き、午後、神保町。先日書いたとおり、ぼくが講義し、参加者とともに神保町の古本屋を案内する企画が行われた。参加者は、千葉から来た公立図書館の秘書の方以外は、みなさん年上。それも女性が中心の会らしく、あとで聞いたら、男性はみな参加者の旦那さんで、つきそいでやってきたのこと。参加者のみなさん、何らかの本にかかわる仕事や活動をされている。数日前まで、この日の天気が危ぶまれたが、雨は上がり、初夏のような陽気。小宮山書店4F、コミガレ、古書モールを訪れ、じっさいに参加者に古本を買ってもらい、あとでそれを公開してもらい、寸評を加える。小宮山書店は、ひさしぶりに入ると、一階がすっかり変わっていた。中央の本棚をはずし平台に。文芸書は撤去され、写真集、ビジュアル本が並べられていた。
古本のことを語るのも、古本で見知らぬ人と縁ができるのも楽しい。これは、なかなかいい会だった。
参加者のなかに、工作舎の石原くんがいたので、誘ってまた高円寺へ。再び好書会。ここで北條くんも加わり、台湾料理屋で腹ごしらえして、古楽房コクテイルへ。好書会では、文芸雑誌がたくさん出てきて、ひょっとして、と昭和44年「新潮」を探すと、12月号があった。「ついに!」と目次を確認して抱え込み、興奮する。この号に、単行本未収録の庄司薫アレクサンダー大王はいいな」が掲載されている。あとで、台湾料理やで、石原、北條両名に、喜び勇んで、これを取り出し自慢しようと、当該ページを繰ると、なんとそこだけ抜かれていた。そういえば、閉じのホッチキスがはずれ、ぐずぐずになっていて、おかしいと思ったのだ。ううん、まいった。
この雑誌、コクテイルの出品だったので、あとで狩野くんに、「じつは」と話すと、すぐ「すいません、お金、お返しします」と言ってくれたが、こんないいネタ、150円分の価値はじゅうぶんあると、そのまま持って帰ってきた。まだまだ勉強することがたくさんあるなあ。
この日買ったのは、「週刊少年マガジン」72年の横井庄一特集が300円。64年「平凡」臨時増刊「こんにちは赤ちゃん」100円。『黒田喜夫詩集』(思潮社)100円。名取洋之助『写真の読みかた』岩波新書100円。ああ、あと書くのめんどうになった。16冊を買いました。まる。
原稿の締め切り、あれこれ。