読む読むの日々

okatake2009-01-27

むかし、雑誌のなかに「種を蒔くのは穏やかな日に」という一行があって、ずっと気にいって覚えている。農業の基本のようなコトバだろうけど、そこに人生訓のようなものも含まれている、と思う。
庄野潤三の作品のようなコトバだと思ったわけだ。
そして今日はおだやかな日。午後から音羽館の広瀬一家が遊びにくるので、少し部屋の掃除をする。ウソ、少しどころではない。人を地下に入れるためには、大変な作業が必要なんだ。
でも、人が来てくれると、部屋が片付くので大歓迎だ。
広瀬くんは、オーディオの師匠で、ほんとうは、広瀬くんの指導のもと、アンプやスピーカーを集めるつもりだったが、勝手にセットになったのを買ってしまったので、そのお披露目をかねて来てもらった。
広瀬夫人はおめでた。三月が予定日。広瀬くんも3月20日生まれだという。うへえ、ぼくと近いじゃん。ジュニアはお絵描きの道具をもってきて、電車の絵、都市の絵、怪獣の絵を描いている。いい線を引く。ちょっとクレーみたいだ。
地下で、広瀬くんを前に、デノンCX−1を鳴らす。いやあ、いい音ですねえ、と広瀬くんが言ってくれる。うれしい。うれしくなって、集めた後藤明生、筑摩の海外文学を広瀬君に売る。いい値で買ってもらえた。広瀬くんも広瀬夫人も吹奏楽部出身。娘にホルスト「惑星」を吹奏楽で演奏したCDをお土産にもらう。こんど生まれてくる子の名は、音楽好きの夫婦らしい命名になりそう。
このところ歩いていないので、広瀬くんたちが帰ったあと、国立まで歩く。ミカンと、西友で少し買物をして、バスで帰る。ロールケーキを買ってかえったら、広瀬くんからもらったお土産もロールケーキだった(ぼくが買ったのよりはるかに上等)。
あちこちからゲラがファクスで。
「おに吉」が5月連休を目指して出ることになり、このところ、石丸くんとしばしば電話で打ち合わせ。久住卓也くんとのコンビによる「おに吉の冒険」の原作を書く。ちょっと泣かせます。
今週、録りのある「週刊ブックレビュー」用の本、岡井隆の歌集『ネフスキー』、北原亞以子『父の戦地』を読み継ぐ。
読む読むの日々なり。
これから、TBS放送用原稿を書く、予定。いや、書きます。すいません。
こないだ小田急鵠沼海岸」駅でもらったフリぺ「小田急で湘南へ」は、美しい仕上がりで見やすい。また鎌倉へ行きたくなる。