帰ってきました。

okatake2008-11-04

昨日、京都から帰って来た。新幹線指定席、連休最終日とあって、3時前に京都駅の「みどりの窓口」に並んだが、1時段階で、すべての指定が満席。どうにか取れるのが夜の9時だという。グリーンは若干余裕あり、というがとてもとても、そんな身分じゃない。とりあえず窓口にとりつくが、やっぱりダメ。あれこれ係員と喋っているうち、「あ、いま3時9分ののぞみが、一席キャンセルになりました。喫煙席ですが、おとりしますか」と言う。「します、します」とあわてて飛びつく。助かった。家へのお土産は、阿闍梨餅、林万昌堂の甘栗を買い、それに京都駅新幹線改札前の「蓬莱」で豚まんとシューマイと思ったが、「蓬莱」は長蛇の列。こんなのに並んでいたら、せっかく取った指定に乗り過ごす、とあきらめる。
家に帰ったら、郵便物の山。以下、送って下さった本。
光文社古典新訳文庫から渡辺守亜章訳ロスタン『シラノ・ド・ベルジュラック』、望月哲男訳トルストイアンナ・カレーニナ4』。服部文祥『サバイバル!』ちくま新書荒川洋治『読むので思う』幻戯書房堀江敏幸『未見坂』新潮社、北尾トロ『中央線で猫とぼく』メディア・ファクトリー、白水社からはフィリック・フォレスト『さりながら』というパリと日本の三都市を舞台にした私小説(なんだか、おもしろそう)、河出からはいつも送ってくれる西口徹さんが、文庫、井口朝生『完本 直江山城守』。それにそれに、『佐野繁次郎装幀集成 西村コレクションを中心として』みずのわ出版が、西村くんから送られてきた。うれしい。
ざっとこの3泊4日を振り返っておくと、メインは1日広島での「活字の底力』シンポ。往復の乗車券を買っておいて、まずは福山へ。児島書店とふくやま文学館を覗く。ここらへんは「彷書月刊」に書きます。福山は落ち着いたいい町だった。駅を降りて目の前がお城のある公園というのも珍しい。ここからは在来線で、のんびり車窓を見ながら広島入り。ANAホテルで荷を解いて、すぐ市電で、これまで未踏だった古本屋「あき書房」へ。,市電が「トラム」と呼びたくなる、きれいな車両になっていた。途中、元広島大のあった周辺の「大学堂」「エイス」はシャッターが閉まっていた。
なんてことを書き出すと、とても終らない。
この晩は中国新聞社の方、関係者、シンポの出席者と、飲み食べる。翌日に重松清さんの基調講演と、ぼくを含む三人でシンポ。重松さんが終ると、3割ぐらい、客が帰っちゃった。
京都へ移動。実家で夜、母親と黒澤『赤ひげ』を見る。
2日、智恩寺古本まつり。2時間ほど見て、善行、decoさんとお好み焼きを食べる。午後、善行と、開通なった京阪中之島線大江橋へ。改札出てすぐのところに天牛堺書店がある。しかし均一以外は新刊ショテン。この日は1300円均一! 張り紙を見ると、日によって100円から5000円均一まで変わる。5000円均一、って。
ほんとうに地下から中之島の真ん中に出ていくんだ。ぶらぶら歩いて北浜へ。善行とは、若いころからずいぶん大阪の町を歩いているが、このコースは初めて。ずいぶん迷ったあげく「アトリエ箱庭」にたどりつく。じつは、われわれ、初めての訪問。川沿いの古いビルの小さな一室。佐野本が展示してある。幸田さんに挨拶。すると、「ああ!」と見知った顔。「だいこんの会」でもおなじみ、西荻在住のノンちゃんだ。きれいなお友達と一緒。東京でもよく会うが、大阪でも。その後、次々と客が現れる。
このあと「ちょうちょぼっこ」、心斎橋「ブ」と回り、京橋「風月」でお好み焼きを食べようと駅前を歩いていると、「ああ!」。またノンちゃんだ。お母さんと一緒。彼女の地元なのだ。「『風月』もいいけど、すぐ向かいの『笛』もおいしいですよ」と教えられ、「笛」でお好みと焼きそば。なるほど、ぽてっとしておいしい。
京都へ戻り、「ディラン・セカンド」で飲んでいると、アホアホ中嶋くんが来る。じつはこの夜、よかったら一緒に飲みましょうとブログで告知していたが、誰も来ず。善行とあまりの二人の人気のなさ、人望のなさを嘆いていたのだ。さすがは中嶋くん。弟の店が途中から団体が入るということで、本好き、変わったもの好きの知り合いに一度は見せたい、五条の「図書館」へ三人で行く。前に行った時は、ママが右手がしびれて動かないというハプニングに遭遇したが、今回は、べろべろに酔っぱらっていて、酒が作れない状態。あとから来た客を帰していた。そんなこと含めての人気店だ。アホアホ中嶋くんもニヤニヤ笑いながら、あまりのことと次第に驚いていたようだ。
ちょうど客として来ていた、上々颱風のリーダー・紅龍さんとあれこれ喋れたのがよかった。ぜひ、東京のあの人、この人が京都へ来たら、弟の店とともにお連れしたい店。
3日、もう一度智恩寺をざっと見てまわり、連日参戦の善行と進々堂で御茶。一人でガケ書房で「善行寺」へお参りして3泊4日の旅は終了。
これから仕事をします。

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