24日はおかしなことになってしまった。

okatake2008-10-25

23日(木)は、夜、高円寺『古本酒場コクテイル」で、信濃毎日の記者から取材される。長野の古本屋について。高遠「長藤文庫」「本の家」、追分「追分コロニー」、松本、長野各町の古本屋を推薦する。しかし、それだけではなく、結局えんえんと、古本界の現状から、ぼくの古本ライフなど長々と語ることになる。新聞記事だから、たぶん少ししかコメントは使われないだろう、と思いながら、やっぱり喋ってしまう。力を絞り切るというかたちになって、終ったらぐったりする。
このあと、来店した蟲文庫さんを囲み、魚雷くんも含めワイワイとやる。
24日(金)はおかしなことになってしまった。五反田「本の散歩展」を覗いて、サンデー毎日で仕事して、夜は吉祥寺「サムタイム」でJPICの担当者お二人と宴という計算だったらしい。それを、まず「サムタイム」をスケジュールに25日と誤記入し、しかも、ぼんやりしていて、サンデー毎日をすっぽかして帰宅してしまった。雨のせいもあるんだけど。
夕方、サンデー毎日編集部から電話があり「岡崎サン、どうしたの? 待ってるんだけど」「えっ? ああ、今日!」とまず失敗。月曜日に振り替えてもらうことに。今度はメールチェックすると、JPICから、今晩よろしくお願いしますと確認のメールが。「えっ? ああ今日!」と、また外出という二度手間。まったくどうなってしまったのか。
本の散歩展では、いちばんの買物が森田たま童話集『鉛の兵隊』中央公論社昭和14年、1000円。これは箱の背がなくトンネルになっているが、造本、装幀、挿絵とほれぼれするできばえ。迷わずに買う。あとで会場にいた海ねこさんに見せたら、「私もそれ、いいと思ってたんだ。そうか、岡崎サンに買われちゃったか」と言う。プロにそう言われるとうれしい。これが風船舎さんの出品。同じ風船舎から、大正の旧姓静岡高校の学生が伊豆下田に旅行したときのアルバムを1000円で買う。これもいい。その前、月の輪さんの棚で、映画会社のスチールカメラマンが写したアルバムが2点あり、これは本当にすばらしいもので見ほれたが、1万5000円と2万5000円がついていて断念。そのほか全部で15冊ほど買う。着いたのが10時過ぎだったから、ガレージも二階も第一陣が引き上げ、ゆったり見られたのもよかった。
天誠さんが、大鵬柏戸栃ノ海などの手形とサインの入った額を出品していた。それを月の輪さん、天誠さんと一緒に話しながら見る。これが6000円。惜しいのが、隅に、何かがぶつかって、破れへこんだ跡があること。ぼく「柏戸が突きをした、と言えばいいんですよ」。月の輪「そう、いまの相撲界に怒って」。ぼく「柏戸怒りの突き、跡ありとすれば6万円ですよ」。天誠さん、笑ってらした。
ほかに、新書判の東京オリンピック写真集『われらすべて勝者』200円、澁澤龍彦訳『ふらんす怪談』200円、花月亭久里丸『寄席楽屋事典』200円、エナジー対話、安田武多田道太郎『「いき」の構造』を読む、200円、週刊新潮編『貧乏旅行』500円、富田英三『3ドルアメリカ旅行』200円、『欧米小学読本5』525円(欧米か!)などを買う。
夜は吉祥寺。出るとき雨が止んでいたから、もう降らないだろうと思ったら、吉祥寺で雨。しばらくアーケード街をぶらつき、西友で秋ものの衣服を買ったりしていたが、雨は止まず、しかたなく傘を一本買ったら、雨が止んだ。
「サムタイム」はトロンボーンをフィーチャーした、モヒカーノ関(ピアノ)をリーダーとするカルテット。ラテン音楽を中心に、オリジナルなど。ドラムの平川象士が素晴らしく、ほとんどドラムの動きばかり見ていた。
車中は集中して津野海太郎『おかしな時代』を読む。おもしろい。