日々、これこともなし

okatake2008-10-11

10日「だいこんの会」、11日「月の湯古本市」終る。二日で多くの人と出会い、喋り、少々人疲れする。
「だいこんの会」へ行く前、「どんぐり舎」に「火星の庭」前野さんが入ってくる。一緒の席でうまいコーヒーを飲みながら雑談。『女子の古本屋」に波瀾万丈の人生が明かされたため、人生の達人のように思われて(事実、そうなのだが)、来店して、本に目もくれず、数時間、人生相談に来るおばさんなどがいるそうだ。魚雷くんが出品した古本が、地味な文芸書中心なのに、一カ月で10万円も売れ、こういう分野は売れないとあきらめていたが、まだまだ売り方によっては売れるんだ、と感動し、反省したとのこと。いい話だった。
月の湯」では、大宮ジュンクの白川さん、ナゴヤからリブロの青木さんが来てくれて、少し打ち合わせをしたが、事務的なこと以外、喋れなかった。申し訳なく思う。
月の湯は、いつもの顔なじみ以外の、一般の客が多くて、銭湯でこういう催し物をしていることを新鮮に受けとめている姿が、こちらも新鮮だった。
10日は神田古書会館で、音羽館で、11日は月の湯で、けっこう古本を買った。月の湯では、なんといっても、ついに『現代猟奇尖端図鑑』を買う。裸本だが4000円という安さ。ほんとうは佐野繁函に入っている。函があれば2万円。函がなくても1万円というところ。これは、真性の古本者なら、誰もが持っているアイテムで、ぼくは持ってないのがずっと気になっていた。出品は藤井書店。「にわとり文庫」は例によって昔の雑誌のフロクなど駄菓子本を中心に買う。往来座からは、佐藤惣之助『民謡集 波止場むすめ』昭和4年を1500円で。「民謡」とあるが、つまり昭和初期の創作モダン小唄ともいうべきもので、表紙がいかしている。これも、目録などで買えば1万円ぐらいする。
立石書店で買った、横長、函入りの昭和13年『麗人日記』は、十七歳の正子が書いた、肉筆日記。途中、中断はあるが、けっこう埋まっている。恋する気持の記述もあり、これはもう買いだ。840円。
連日、CSでアーヴィングの映画化作品をやっており、「サイダーハウス・ルール」(2度目)、「サイモン・バーチ」を見る。
野生時代」11月号が届く。「文庫はこんなにおもしろい!」特集。巻頭近くのカラーページで、ぼくと坂木司さんとの対談が掲載されています。まあ、読んでやってください。そのほか、三浦しをん角田光代辛酸なめ子諸氏が登場。
明日は、日月堂プレゼンツ、ムラカミ家見学、一箱古本市、夕方「西荻ブックマーク」と巡るつもり。あわただしい連休。月曜日は仕事をします。
ではでは。