ぼくのギターはヤマハNー500

okatake2008-09-23

夜まで雨が残るのが心配されたが、だんだん雨は上がっていくようだった。
昨晩、高円寺コクテイルで『雑談王』の出版記念ライブ。大勢の人が来てくださった。ありがとうございました。春日部から旧姓荒木さんも来てくれた。ちょうど石川古本マップを配って、金沢の古本屋さんの話をしていたところだったので、驚いた。荒木さん、あとで聞いたら、金沢リブロに3年半いたそうだ。「彷書月刊」バックナンバーフェア、近代ナリコフェアなど、斬新な企画で金沢リブロの名を知らしめた書店員で、金沢文圃閣さんとも、荒木さんの話をしたのだった。
そのほかは、おなじみの顔ぶれ。晶文社の方々が大挙して詰めかけてくれたのもうれしかった。途中で帰られたが、本を作ってくれた島崎さんが、こういう会に顔を出すのは非常に珍しいのだと、あとで聞かされた。それもうれしかった。
千林大宮出身のHさんという男性とも、千林の古本屋のことで盛り上がる。ここに山本がいればなあ、と思う。「山口書店」礼讃をもっと派手にやれたのに。
話のタネが付き、声も枯れ、アルコールが回ったぐらいから、ギターを持ち出しがなり歌う。勝手に歌う、というかんじで、自分の部屋で歌っているのと変わりない。この日の朝、ギターの弦を張り替えたのだ。張り替えるといつも、自分のギターが、こんなにいい音がするのか、と驚くのだ。だから、これ以上いいギターを欲しいとは、あまり思わない。ギブソンだ、マーチンだ、といくらでもいいギターはあるし、弟や友人の持っているのを弾かせてもらったこともあるが、自分の持っているヤマハN−500モデルがいちばんなじむ。もちろんギターの技量という問題もある。
そのくせ、ぜんぜん大事にしていないから、しょっちゅうひっくり返して、ぶつけて、傷だらけなんだけどね。
今日は秋晴れ。ちょっと散歩してこようか。
それじゃね、ばいばい。

新聞のBS欄で、市川準さんを偲んでとして、「トニー滝谷」が放映される、とそのとき初めて市川準が亡くなっていたことを知った。9月19日、突然の死だったようで、享年は59歳。えっ、そんなに若かったのかと驚く。「つぐみ」「東京兄妹」「トキワ荘の青春」など印象に残る映画を撮る作家だった。ぼくは、市川さんに取材している。「トキワ荘の青春」公開の際だった。けっこう長く話を聞いて、うちとけて、ぼくが何度か市川さんを笑わせ、「あなた、おもしろいこと言う人ですね」と言われたのだった。ご冥福をお祈りする。「トニー滝谷」をとにかく、見ようと思います。
写真は奈良女子大の近くで見つけた木造交番。もう使われてないみたいだが、お店にでもすればいいのに、と思うようなたたずまい。ああ、そう市川準の映画みたいな交番でした。こじつけ。