読書発電所と福沢桃介

okatake2008-08-24

BS朝日で藤森照信監修による「日本近代建築遺産」という一時間ものを見る。明治、大正の建築、橋や工場も含む、を紹介。ここに「読書発電所」が出てきました。この木曽川水系に、いくつもの発電所があり、それぞれ意匠を凝らしたグッドデザインなのだが、建てたのが(設計者は別)福沢桃介。あの福沢諭吉の養子だ。日本の発電王と呼ばれた人物で、才気あふれるスケールの大きい人物だったようで、興味を持つ。桃介橋という、二〇〇数十メートルの長い吊り橋が木曽川に架かっているのだが、近くに、もっと川幅の狭い、簡単に架けられる場所があるのに、わざわざ一番川幅の広い場所を選んで、吊り橋としては日本一のものを作ったというところに、桃介の山っけというか、人物の大きさが感じられる。川上貞奴と浮き名を流したオトコでもある。
これはなんとしても読書発電所に行きたくなってきた。『読書村の殺人』は、中公文庫ほかにも収録されていたようです。
「波瀾万丈」に津川雅彦出演。映画界の知らなかったこと、あれこれ出てきて、おもしろい。津川の愛娘が六カ月ぐらいのとき誘拐される。警察が詰めて、犯人の電話を待つ。電話があり、すわ犯人かと出ると、俳優の辰巳龍太郎。出ると、ゴルフの約束をして、いま待っていると怒る。本当のことを話すわけにいかない。「事情があって行けない」と津川が言い訳するが通らない。「ゴルフの約束はぜったいに守るものだ」と食い下がる辰巳。ようやく電話を切って、愛娘の救出劇があり、やっとそれが報道される。一番に電話がかかってきたのが辰巳。「知らんかったんや、申し訳ない。いまお母ちゃんが後ろで頭を叩いておる」と平謝り。どうしても顔を見て謝りたい、と自宅に。出ていくと、辰巳は玄関で土下座をしていた。いい話じゃないか。
車の後部座席足元に袋が転がっていて、見ると先日「ささま」で買った本。忘れていた。
川口松太郎久保田万太郎と私』講談社、NHK文化セミナー『膝栗毛の世界』、亀井勝次郎『旅と建築』など。『旅と建築』は自費出版。ヨーロッパ、そして日本の建築を写真に撮り、それに解説を加える。