雨のコルセット

okatake2008-08-23

ご心配をおかけしています。痛みがあって、初めて、体のその部位の存在に気づくってことですね。肋骨は大事だよ。寝る、起きるが一番痛い。寝返りもうてず、ずっと仰向き。よって寝不足だ。
雨で涼しい、というより寒い日。
今日、妻に車で送ってもらって、近くの整形外科へ行く。満員だよ。そんなにみんな骨を折るのか。2時間近く待たされ、レントゲンを撮り、あっというまに診察終り(骨折はなし。胸部に軟骨があり、その損傷ではないか。2週間は痛みますよ)。簡単に自分で装着できるコルセットと、肌がかぶれないシップシートを処方される。待合室ではずっとレベッカ・ブラウン『体の贈り物』(新潮文庫)を読んでいた。重度のエイズ患者の家に行き、家事などの世話をする女性の話。起ること、目に見えることを、なるべく感情を交えず、正確に写し取ろうとする散文。鴎外みたい。ちがうか。前に単行本で2、3編読んだままになっていたのを一から再読。病院の待合室に最適。
帰宅して娘にコルセットを見せびらかすと、「なんか腹巻きみたい。それで、鉢巻きまいたら、バカボンのパパそっくり。やったら」と言う。同情心はゼロなり。
彷書月刊」9月号「特集 古書百般」。これがおもしろい。全部読む。現役の各種古本屋さんが、専門分野を中心に、古本業界の現状を伝えて読み応えがある。付箋まで貼って読んだ。こういうのが読みたいのよ。どこかに書くつもりだから、中には触れないが、一番感動したのが、ポラン書房・石田歩乱さんの「炎帝や狭き日影のひろさかな」。同店に出入りするお客さん達のふれ合い、やりとりが記されているのだが、これだけで、「ポラン書房」がいい店だとわかる。「本の力をないがしろにする巨きな力は、人と人、人とモノとのつながりを引き裂く方にも作用しているようです」と書く。それでも古本屋は町で「輝きだすのでしょう」。「温泉などなくても」。これは2度読んだ。
あと連載陣では成瀬正祐さんの「執心ぐら」(あ、「忠臣蔵」のもじりか。いま気がついた)が、幼いころ、よく変なおじさんが父上の名を呼び捨てにして、不在にもかかわらず成瀬家にあがりこみ、勝手に風呂に入り、勝手に冷蔵庫からビールを飲んでいた。この傍若無人なオトコが深沢七郎。「バカボンのパパは実在する」と思った、と幼い成瀬さんは思ったそうだ。これもおもしろい。
新潮新書、清永聡『気骨の判決』、実業之日本社から森達也メメント』をいただきました。ありがとうございました。
請求書、出版契約書など、やればすぐできるのに、苦手なこと、ようやく終えポストに投函。新潮ヨンダ・エコ・バッグのハガキも送りました。