犬山市「キワマリ荘」の「五つ葉文庫」

okatake2008-07-26

明け方4時ごろ目がさめ、「本の話」原稿、池谷伊佐夫さんの新刊『古本蟲がゆく』文藝春秋の紹介を書く。これが5枚。
一度また寝て、五反田へ。昨日の話。着いたのが10時少し前。もう最前線は撤退し、本会場待機に余念がない。下のガレージ、熱気と人気で、いるだけでどっと汗がふきだす。全身汗でぬれねずみ。上とあわせて8冊を買う。
乱歩『探偵小説の「謎」』教養文庫(キリコの絵カバー)200円、色川武大『生家へ』中央公論社、初版200円、後藤明生『挟み撃ち』河出書房新社、初版200円、中野實『えくぼ人生』文藝図書、昭和26年525円、ほるぷ復刻の千葉省三『ワンワンものがたり』川上四郎絵200円、足穂『キネマの月巷に昇る夢なれば』潮400円、清水徹『書物としての都市 都市としての書物』集英社300円、講談社「ホームライフ」1暮らしの科学 昭和37年200円。ぼくは足穂の本では、この潮の多留保集がいちばん好きだな。『挟み撃ち』には、丸谷才一朝日新聞に一回分まるまる使って同作をほめた文芸時評がはさまっていた。字が小さいの。
二階会場でたくさん買ったおじいさんが、それを小学生の机の天板ぐらいに包装し、背中背負うようにしてくれ、と言う。ナイロンロープで肩にかけられるように、つまりランドセルのように、古本の荷物を背負って、この暑い中を帰っていく姿を見て、そこまでやるか、と感心する。
学研の中村くんと待ち合わせているが、なかなか姿を現さない。もう帰ろうかと思ったところにかけつける。聞くと、朝6時まで飲んでいたという。それで、よく来れたよ。『昭和三十年代の匂い』新聞広告が土曜日に出るという。たしかに、今朝見たら、でっかく目立つ字で出ていた。
午後、神保町へ移動。「和洋会」は覗く元気なし。三省堂4Fのフェアを確認し、サンデー毎日へ。ここで、毎日のPR誌「本の時間」の締め切り確認。週明けまで8枚。大阪弁の小説を取り上げる。
4Fへ、魚雷くんと、それにひさしぶりに桐山さんを誘い、アラスカでお茶。皇居が見下ろせる、気持のいい場所。
飯田橋「ギンレイ」で最終日、「マイ・ブルーベリー・ナイツ」を見る。監督はウォン・カーウァイジュード・ロウノラ・ジョーンズ、それにあれっ、という感じでナタリー・ポートマンが登場。しかし、この映画、ぼくにはよくわかんなかったな。いや、ストーリィ自体はわかりやすいが、監督がなにをやろうとしているのかがつかめず、途中いらいらした。
ちょっと飲みたい気分になって高円寺下車。「コクテイル」で口開けから3時間半ほど飲む。狩野くんの本が、いよいよ八月初めに出ます。晶文社です。最初の本が出る、その実感がまだわかない、という狩野くんに、「現物を持てば、それはわいてくるよ。うれしいもんだよ」と、ぼくも十数年前のことを思い出して言う。
「本の町」ブログを読んでいたら、愛知県犬山市で、古いアパート一つ借り切って、雑貨を売ったり、個展をしたりしている「「キワマリ荘」があり、そこに「五つ葉文庫」というミュージシャンがやってる古本屋があることを知る。土日しか開けていないし、7月は丸々休んでいるそうだが、これは強烈に行きたくなった。