これはもう夏でしょう、青春18きっぷ

okatake2008-07-19

昨夜、上々堂へ追加補充と精算。やはり文庫がよく売れる。連雀通り「ブ」で西山夘三『大正の中学生』筑摩書房ほか3冊。大正期の大阪、西九条の小学校に始まり、生野、豊中の中学生生活が描かれている。西山には『住み方の記』という、ちくま学芸文庫に入れてもらいたい名著がある。
昨日は落雷、豪雨。今日は夏空。昼少し前、「三省堂神保町本店」4F、『新・文學入門』フェアの古本コーナーに追加。善行の追加分も届いた由。残るはあと約二週間。
チケットショップで、「青春18きっぷ」を買う。正規で買うより200円だけ安い。『時刻表』も買う。あれこれ、机上で計画を練るのが楽しいのだ。
神保町では、趣味展、タテキン、コミガレで少しずつ買う。四方田犬彦『黄犬本』は買っては売りして、いまは手元にない。あんまり今じゃ見ないなあ。コミガレで買う。
「趣味展」ではたった2冊。平尾昌晃『不死鳥のメロディー』1972潮出版社で500円。こんな歌謡曲ものには目がない。それに装丁が宇野亜喜良だ。H・P・B、ブラッドベリ火星年代記』300円は、文庫を持っているが、真鍋博の挿絵を見てほしくなった。このかたちで読み返したくなるなあ。
飯田橋へ移動。「プライスレス 素敵な恋の見つけ方」という少女マンガみたいな恋愛映画を1本だけ見る。2本見る元気はなかった。もう1本が、ジュード・ロウ主演の「マイ・ブルーベリー・ナイツ」とあって、館内は9割近くが女性だった。「プライスレス」は「アメリ」のオドレイ・トトゥが主演。しかし「アメリ」の印象があまりに強すぎて、何をやっても、いまいちという印象が残るのは気の毒。
吉祥寺下車、「無印良品」で夏用シャツ2点、「よみた屋」均一で2冊拾い、店内を回っていたら、TBSの元担当のHくんを見つける。声をかけて、喫茶店で喋る。
「バサラ」で、武田勝彦『漱石の東京』1200円、『黒澤明 夢は天才である』600円を買う。「バサラ」も、かならずどこかしら買う本を用意している。若い客の出入りもひんぱんで、品揃えはよく、がんばっているなあ、と感心する。おまけしてもらったから、言うんじゃないよ。
昨日、今日と下北沢の古本屋に取材アポを取る。「ほん吉」さんが、例の淡雪のような声で、「何か、用意するものとか、あるでしょうか」と聞くので、つい「それじゃあ、履歴書と住民票と」と言うが、どうも真に受けているようなので、あわてて「うそ、うそ」と取り消す。悪いおやじだよ。
「ビビビ」は、昨日電話がつながらず、今日かけたら、どうも様子が変で「ビビビさんですか?」と聞いたら、番号をまちがっていた。調べ直してかけたら、取材をこころよく引き受けてくれた。それにしても間違ってかけた相手、年輩の男性だったが、驚いただろうな。「ビビビさんですか?」と聞いたんだもの。頭がおかしい、と思われたかもしれない。白樺書院、幻游社、気流舎もオーケーをもらった。下北沢取材、楽しみだ。
私小説作家論の傑作『市井作家列伝』を書いた鈴木地蔵さんの第二弾『文士の行藏』が、同じ右文書院から出た。前著は装丁について失礼なことを書いたが、今回は、地味ながら抜けがよく、品よく仕上っている。見たら、林哲夫さんの仕事だった。今回も、勝本清一郎久保田万太郎上林暁、古木鐵太郎、里見とん、小山清斎藤夜居とシブいラインナップ。右文書院、なんだか凄いことになってきました。
「狐」山村修夫人から、文庫解説に対する、ていねいな礼状をいただいた。感激する。ぼくの書いた解説、最後などちょっと調子が高いかな、と案じたが、まあよかったのだと思うことにする。
明日はいちにち、書評用の本を集中して読みます。
中央公論」から文庫対談のゲラがファイルで送られて来るが、開けない。なぜだろう。