扉野良人の人柄を思わせる夜

okatake2008-05-21

海文堂さんでのトーク&サインイベントが同HPで発表されました。以下、ペースト。

海文堂 <Sea Space>イベント


高校時代は同級生  関西出身・古本界の“ツワモノ”コンビ、来たる!!
ほかでは聞けん <ノンストッブ古本漫談> 、炸裂だぁ〜


岡崎武志さん・山本善行さん  共著出版記念 トーク&サイン会

● と き : 6月22日(日)午後3時〜5時
● ところ : 海文堂書店 2F・ギャラリースペース <Sea Space>
● 入場無料
● 当店で『古本屋めぐりが楽しくなる 新・文學入門』をご購入のお客様に限り、
サイン会にご参加いただけます。トークは、入場ご自由です。


『古本屋めぐりが楽しくなる 新・文學入門』 
岡崎武志山本善行 著/工作舎/6月上旬刊/税込2,415円)

絶版文庫、随筆、詩集・・・埋もれた名作を古本めぐりで発見する楽しみ。
そして、構想5年、ついに、二人の独断と偏見に満ちた「架空の日本文学全集」が
全貌をあらわす!


山本善行(やまもと・よしゆき)
1956年、大阪市生まれ。本を散歩する雑誌「sumus」代表。著書に、『古本泣き笑い日記』(青弓社)、『関西赤貧古本道』(新潮新書)。「Lマガジン」に書物エッセイ「天声善語」を連載中。人呼んで、“古本ソムリエ”。びっくり!学習塾の先生って顔も。

岡崎武志(おかざき・たけし)
1957年、大阪市生まれ。「sumus」同人。著書に、『女子の古本屋』(筑摩書房)、『古本道場』(ポプラ社)など。「ビッグイシュー日本版」に読書コラム「ひぐらし本暮らし」を連載中。人呼んで、“均一小僧”。タイガース命&吉田拓郎は全曲歌えるで。





また、6時に目覚めてしまった。二度寝をあきらめ、台所でごそごそとコーヒーをいれる。交流戦オリックスとの試合、阪神は逆転負け。
昨日は、夜のコクテイル扉野良人『ボマルツォのどんぐり』出版記念会に合わせて動く。夕方までに「中央公論」(『ダーリンは外国人』と岸恵子『巴里の空は茜色』)、TBS原稿(佐藤雅彦編『教科書に載った小説』)、「ビッグ・イシュー」(司馬遼太郎『以下、無用のことながら』)などをぐいぐい押し込む。ゲラを戻す、などの作業。
『教科書に載った小説』で、三浦哲郎「とんかつ」のあまりの巧さに感心し、ためいきをつきながら嘆賞する。続く永井龍男「出口入口」のいぶし銀のような短編とか、こういう巧さを、ケータイ小説で満足している若者たちにも、どうにかして知ってもらいたい、と思う。それで、どうしても「とんかつ」が食べたくなり、若葉町「ケヤキモール」のとんかつ屋へ行ったが、いつのまにか撤退していた。それで、また「とんかつ」を求めて自転車でふらふら。けっきょく、「東大和」まで遠征、やっと「とんかつ」にありつく。頭の中には、滝田ゆうのマンガみたいに、とんかつの絵があるふきだしが出ていて、だから、めちゃくちゃ美味かったよ。
雨風が去り、初夏らしい風がふく町の中へ。高円寺で降りて、ひさしぶりに都丸の壁均一にはりつく。「上方芸能」1978年4月号が「秋田実特集」。これが100円とは。福原麟太郎『われとともに老いよ ブラウニング随想』新潮社は、ちょっと変形の箱入りで、しかも本体が二種の色違いの布を張り合わせ、中央にブラウニングの肖像を黒押しするという凝った装幀。かつて、持っていたが、手放した。が、こうして手に持つと、その本としてのたたずまいが、なんともいいんだなあ。500円で買う。「赤城屋」で弁当を食べ、コクテイルへ。途中、あれ、何ていったっけ、芸能本(「銭ゲバ」「どてらい奴」など秀逸なネーミングのジャンル分け)をたくさん置いた古本屋店頭CDセールワゴンから、小野リサ『ナイマ〜メウ・アンジョ〜」を500円で買う。
さあ、コクテイル。7時から11時半ぐらいまでぼくはいたが、いったいどれだけの人が出入りしたか。京都在住の、初めて本を出した人の出版記念とは信じられないほど、多彩な人々が押し寄せ、祝福する。いつもニコニコしている扉野くんが、いつも以上にニコニコしていた。いい会でした。
途中から、もう路上を占拠するほど人がはみ出し、向井くんたち「わめぞ」連に混じって、はす向かいのロックバーへ移動。なんだか、そこではずっと武藤良子さんと一緒にいた。噂にたがわぬ、この絵姫のすさまじいテンションに骨抜きにされる。目の前に、巻き添えを食った一般市民、という風情で、東川端くんの困ったような顔があった。
鶴見太郎さん、クレインの文さん、坪内祐三さん、近代ナリコさん等、久々に言葉を交わした人達もいて、ナリちゃんには、『女子の古本屋』書評(「ちくま」掲載)について、もっと熱い言葉を直接聞かせてもらった。いろいろあるけど、がんばろうな、ナリちゃん。