だから、泳ぎます。

okatake2008-04-14

13日立川オリオン書房ノルテ店にて、浅生ハルミンさんを招いての「女子の古本屋」トークイベント、盛況のうち、無事終わりました。あの場にお出かけいただいた方々、オリオン書房の方々にお礼を申します。それに、ハルミンさんにも。だって、雨だったもんね。それにえらく寒かった。おかげで、「無印」で買った服は着れなかったよ。
お客さんは30名くらいか。見知った顔は半分くらいで、新顔の方が多かった。いいお客さんでした。だから、リラックスして喋れた。あんまり疲れなかったのは、そのせい。ぼくの知名度とキャラクターでは、これぐらいのキャパがいいなあ。全体を見渡しながら、空気を読みながら、話を進められる。「森安なおや」と言ったとき、中央右に座っていたNEGIさんが「おっ!」と反応したのがよく見えた。最後、サインするとき、会場には場違いとも思えた、老齢な男性がいらしゃって、ぼくの前に差し出したのが、「ちくま」連載の、「古本屋は女に向いた職業」全回を、切り取り、自分で一冊にまとめたもの。これには感激した。こんなに大事に読んでくださっていたんだ、と。
にわとり・博子・文庫さんも来てくれて、これはハルミンさんのお友達だから。一緒にいらっしゃってた博子さんのお友達が、絶世の美女だった。ちゃんと、見えてるんだ、わたしは。それで、「にわとり文庫」さんで買ったモノを紹介できてよかった。これもハルミンさん関係で、イラストレーターのフジモトマサルさんにも紹介され、二次会にも参加いただいた。スキンヘッドで眉目秀麗、お洒落な方だった。イラストの雰囲気と同じだ。
二次会は、白川さんの先導で、オリオン書房の近くのビル内にあるイタリアン。ここが雰囲気よかったの。へえ、こんなところに、こんなシャレた店がって、驚きました。ワインを少し飲み過ぎた。でもいい気分。新宿・ジュンクの秋山さんとも話ができたし。
これで4月はもう、トーク、イベントはなし。5月に、また、告知しますが、ちょっとあります。
文学賞下読み、ようやく終り、宅急便で原稿と評価表を送る。本当にほっとする。この二週間ぐらい、生きた気がしなかった。押し寄せる仕事の波に漂いながら、クロールで人命救助するような気持だった。
四月後半、また、どっとたまった仕事の波を、泳ぎきらねばならない。また、少しづつご報告します。
今日、ジュンク堂福岡店の下妻さんから、それと山田稔さんから、うれしいお手紙が届いた。どちらも闇夜を照らす、たいまつのようなお便りでした。ぼくは恵まれたもの書きだ。昨日、今日とで、真剣にそう思いました。だから、もうしばらくは、抜き手切って泳ぎます。
あ、田中眞澄さんの『ふるほん行脚』みすず書房、読了。すぐ読めちゃった。田中さんの買うのは、左翼文献と歴史ものが多く、あと古い文庫。ぼくとは重ならない。「言わずと知れた」と書かれてあっても、知らないようなことが多かった。だから、たぶんどこかの店で、すれちがっているかもしれないが、同じ棚にとりつくことはなさそうだ。その点でも安心して読めた。都内のここ数年の古本屋の動向がわかり、あ、そうなのか、と知らないことも多かった。学芸大駅、駅寄りの脇道に「本とうです。」という名の古本屋が新しくできているらしい。本当ですか?と聞きたくなるような新情報。ネット検索すれど、ひっかからず。