四月最初の日曜日

okatake2008-04-07

産經新聞」に矢島康吉『古本茶話』文學の森、書評を送る。2枚って枚数じゃあ、あんまり書けないなあ。
四月最初の日曜日は家にいて、仕事。「だいこんの会」幹部連は、野川で今年最後の花見とシャレ込んでいるらしくって、行けなくって残念。ちぇっ、つまんないの。右文書院から海野弘さんの書き下ろし新作『久生十蘭 魔都 十字街 解読』が送られてきた。海野さん、書き下ろし、バンバン、すごい! これはずっと1920年代にこだわってきた海野さんが、時間の位相をずらし1930年代に着目した仕事。函館の描写から始まります。『魔都』読まなくちゃなあ、まだ未読なんだ。
それから蜂飼耳さんからは、初の長編『転身』(集英社)が。今朝の朝日新聞サンヤツ文芸雑誌そろいぶみに、「文學界」に蜂飼さん、「すばる」に日和聡子さんの名が。荒川洋治スクールの俊英たちだ。ぼくも勝手に荒川スクールの一員と思っているが、もうおじさん。賢い姪たちはがんばってらあ。
飛び飛びながら、いちおう丸谷才一『蝶々は誰からの手紙』(マガジンハウス)読了。丸谷書評集はぜんぶ読んでいるが、だんだん、専門書を扱うことが多くなり、文芸書が少なくなってきた感じ。奥本大三郎東京美術骨董繁盛記』書評に、こんなことが書かれています。東大仏文科の卒論は日本語で書いて、フランス語の要約を添えるそうですが、仏文教授の菅野昭正は「日本語の文章が巧みな学生として、奥本大三郎鹿島茂堀江敏幸の三人をあげた」。東大仏文、おそるべし。
諏訪正人の「余録」を取り上げたところで、「随筆は孤独な読者を相手どつて永遠のために書く。コラムは(中略)締切りのために書く」というイギリス人の説を紹介しているのが印象に残った。
夜、地上波で「フライト・プラン」見る。ジョディ・フォスター主演の一種の密室もの。
そういえば、今週末というか来週始め、立川のオリオン書房ノルテ店でのイベントが迫ってきました。なんだか、あちこちで喋ってばかりいるな、という感じですが、今回はハルミンさんと初の共演でそれが楽しみ。ハルミンさんがびびっているので、トークの構成を送る。「これで安心して眠れます」なんて、かわいいことを返信してきた。以下、最後告知を。当日、ぼくとハルミンさんで色紙にイラスト、サインをしたのをプレゼントする予定です。
では、また仕事に戻ります。


『女子の古本』発売記念
岡崎武志さん 浅生ハルミンさん トークイベント

『女子の古本』(筑摩書房より3月25日発売予定)の発売を記念いたしまして
著者で書評家の岡崎武志さんと、
挿画を担当されたイラストレーターの浅生ハルミンさんのトークイベントを開催させていただきます。

期日 4月13日(日) 午後5:30〜
場所 オリオン書房ノルテ店内ラウンジ
入場料 お一人様につき500円
お電話・メール・店頭にて席のご予約をお願い申し上げます。

トークイベント終了後、お二方によるサイン会を開催させていただきます。
サイン対象本は当日会場にても販売させていただきますが、
岡崎さん・浅生さんのご本でしたらお客さまお持ちの、弊社でお買い上げいただいた本でないご本でも結構です。