「王将」でギョーザと決めた朝

okatake2008-03-12

朝、早く目覚め、野菜スープを作る。なあに、たまねぎ、ニンジン、キャベツ、ベーコンを刻んで、マギーブイヨンで煮ただけ。
「はなまる」のゲストが一青窈で、彼女、台湾人の父親と日本人の母親を持つのだが、一青(ひとと)は日本名だという。能登半島にそういう町名がちゃんとあるんだそうだ。子ども時代の写真が映っていたが、すごい広い庭。富豪の娘ならん。
今日は、「王将」のギョーザを食うぞ、と心に誓い、行動を組み立てる。サンデー毎日へ行く日だから、高田馬場で途中下車して、「ブ」を2軒チェックして、ちょこちょこっと買い、「王将」でギョーザ定食。ご飯は半分残す。最近、ご飯は残すようにしてるの。食後の腹ごなしをかね、東西線「早稲田」まで歩く。古書現世を覗くと、レジに向井くんがいた。「月の湯古本市」の打ち合わせ。棚から海野弘『一九二〇年代の音楽』音楽之友社を抜く。1000円がついていたが、業者割引にしてくれる。おれ、業者か。あと、おまけも。
急いでいるので、早稲田左岸を均一のみ、ちらちら見ながら歩く。「虹書店」均一、20円台で、糸井・村上『夢で会いましょう』単行本と、真鍋博『絵でみる20年後の日本』を。後者にはぎょっとなる。しかし、51にもなろうという男が、消費税+計42円の買い物は恥ずかしい。しかし、ほかに欲しいものがない。100円渡して、58円の釣りをもらう。「こ、このままでけっこうです」と、どもってしまう。しかし、虹書店、20円台、強烈なり。
「サンデー」終え、中央線へ。「ささま」「音羽館」「興居嶋屋」と巡り、来週火曜日「古本酒場コクテイル」ライブのチラシを置いてもらう。
音羽館」店内で、久世光彦『昭和幻燈館』平凡社の女性宛て署名入りを500円で買う。久世さんの著作ではこれが一番いい。これ、「ブルータス」に1985年から連載されたのだが、まだ久世さんが演出家としてしか認識されていない頃のはずで、慧眼の士というのはいるものだ。あと均一から、昭和34年、河出のビュトール『心変わり』を100円で。このあと『心変わり』は何度か版を変え、モダンクラシックにも入っていたし、最後、岩波文庫に収録される。でも、最初の翻訳はこういうかたちだったんだ。ふむふむ。
締めは高円寺に戻り、「コクテイル」でチラシ、チラシを拡大コピーしたポスターを狩野くんに渡す。1時間ほどまどろんで帰宅。「spin3」が届いていた。佐野繁次郎装幀図録特集。カラー図版が冒頭からつづく。すごい迫力。くわぁあ、と目が見開く。圧倒的な佐野のビジュアル力が歴然と紙の上に定着している。「佐野繁次郎コレクション蒐集について」という西村義孝さんの文章も、真面目な勤め人なのに、古書の蒐集毒がまわって、地滑りしながら狂気をはらんでいく、と僕には見える、感じがいい。畠中恵理子・近代ナリコ両巨頭の対談(司会・林哲夫)も拝読しました。ぼくの名前も出していただいてサンキュウです。
電車の中では、ずっと吉田健一『時間』を読んでました。今日は、なんだか日が落ちてから寒かったねえ。