白い秘密兵器、ついにマウンドへ。

okatake2008-03-02

あれ、もう3月か。3月は忙しいんだよ。誕生月でもあるんだ。3月28日。
昨日は、高円寺の即売会を経て外市へ。高円寺では、種村季弘を二冊。相羽秋夫が関西芸人の追悼文を集めた『惜別お笑い芸人』(東方出版)は、車内ですぐ読んじゃった。吉田健一『三文紳士』筑摩書房は土間均一で裸本だから100円。この単行本も、旧版も、講談社文芸文庫も持ってるが、武藤康史を読んでいるので伝染し、線引きながら読もうと買う。その他、河出新書、村田宏雄『犯罪と探偵』300円は安い。萩原朔美『時間を生け捕る』210円も安いぞ。飯島洋一『映画のなかの現代建築』彰国社は、ソフトカバーの薄い本だが定価は2400円もする。500円なら買いだ。
外市会場の往来座へは目白から。目白駅前の交差点、信号無視して通りを渡ったら、大型車から激しいクラクション。ひき殺されかかった。往来座の通りでもまた信号無視。向井くんに見とがめられる。金子には、ジーパンにくっついていた「ブ」105円シールを発見される。ずっとくっつけて歩いてきたのだ。自分の値打ちみたいで恥ずかしい。外市は見知った顔あれこれに挨拶。村の寄り合い所みたいだな。古書現世は、いい本集めて、絶妙の値付け。やっぱりうまいなあ、値付けが。よしだたくろうほかインタビューの入った『ある青春の詩』800円。じつは拓郎論、まだ書いていないのだ。まいったなあ。
ほかはすべて「にわとり文庫」から。雑誌付録のマンガが300円でたくさん出ていた。松沢のぼる『お父さんはお人よし』はアチャコ主演ラジオドラマで映画化もされたのをマンガ化。中沢しげる雪村いづみちゃん物語』は、アングル、構図がめちゃくちゃ凝ってて、中沢しげるの名を頭に焼き付ける。つのだじろう悦ちゃん』は獅子文六原作。いいのが買えた。あと「平凡」歌本。一番の買い物は『月姫峠かるた』1000円(未使用)。「月姫峠」は、松山容子主演のテレビ時代劇。かるた、って高いんだよ。ふつう。
学習院講座の教え子の教師コンビY&Nともひさしぶりに挨拶。Nさんのお腹がふくらんでる。あ、そうなの。おめでとう。安産を祈願して、お腹をなでておく。よかったなあ。古本好きの子どもを産んでくれ。補充に来たハルミンさんは、少し離れて、手で「気」をしきりに送っていた。「買え、買え」と。あんまり効果なかったみたいだが。
夜、BSでクリント・イーストウッドミスティック・リバー」を見る。重い映画をシャープに撮って見応えあり。ただし、最後は、あれ、それでいいの、という終わり方。映画的ではなく倫理的に、ってことだが。
晶文社スクラップ通信(手描きのグッドセンスな)が、テーブルの郵便物の山にまぎれてて、今朝、見る。扉野良人『たずねる人 本と人と』(仮題)がついに出るぞ。新刊委託申込書までできているから、もう出るんだ。「すむーす」の秘密兵器、ついに登場。色白だから、白い秘密兵器、と呼ぼう。これはほんとうにすごいぞ。扉野くんには、「本を出せ」「本を出せ」と、つね日頃言って来たが、当人、自己顕示欲がゼロで恬淡としていた。重い腰を上げさせたのは中川六平さんで、中川さんにはお礼を言いたい。武藤康史と並んで、今年、もっとも強力な文芸出版物となる。
あ、ぼくのも新刊予定に入ってるのね。『古本が好き、映画が好き、演芸が好き』って仮タイトルがついている。まあ、それより扉野くんだな。これで「すむーす」連の本が出そろった。じつにめでたい。どこかでフェア、やってくれないかね。