入門書と本棚

okatake2008-02-11

昨夜、家族でダイヤモンドシティへ。オリオン書房で、話題のヒヨコ舎『本棚』(アスペクト)を買う。ひとの本棚って、どうしてこんなにおもしろいのだろう。川上未映子桜庭一樹と、芥川、直木賞受賞者をちゃんと先に取材している引きの強さもすごい。これはTBSで紹介する。
ジュルジュ・シムノンメグレ罠を張る』をもうすぐ読み終わる。夏の、バカンスで市民が出払ったパリでの、連続殺人事件。メグレって愛妻家なのだな。
なんで、いきなりシムノン? 驚いた方もおられると思うが、これは例の辻原感染症。辻原の『熱い読書 冷たい読書』で、気になった未読の本をダイアリーにメモしておいたのを、入手したのだ。
ほかに湯川豊イワナの夏』ちくま文庫ケン・フォレット『針の眼』新潮文庫藤沢周平『玄鳥』文春文庫、多田富雄『免疫の意味論』青土社チャールズ・ジョンソン『中間航路』早川書房ビアンカ・タム『阿片茶』集英社ジョナサン・キャロル死者の書創元推理文庫、ハロルド・ブロドキー『初恋、その他の悲しみ』東京書籍。『玄鳥』は、今日、「ブ」で見つけた。こういう、新しい「探す眼」が加わると、古本屋巡りも楽しい。本は増えていくばっかりだがな。
「あった、あった。」は小学館入門百科シリーズ「野球入門」。「ビッグイシュー」は山村修『狐が選んだ入門書』。なんだ、どっちも「入門」だ。いま気がついた。西加奈子きいろいゾウ小学館文庫解説、ゲラを返送。

朝日新聞2月10日「声」の欄、ふだんめったに読まないが、「古書」の文字が眼に飛び込んできて、読むと、新潟市内の「佐久間書店」閉店のこと、半世紀前、店内で会津八一の姿を見た思い出とともに書かれている。ぼくも佐久間書店は新潟訪問の時、行った記憶がある。投書者は東京都文京区の本間吉郎さん、73歳。孔版画家、と書かれてある。孔版とはガリ版のことなり。ナンダロウくんなら、知っているかしらん。

やっぱり、ナンダロウくんだ。知っていた。以下、メールで教授されたのでお知らせしておく。

「本間吉郎さんは根津の「藍染大通り」(青空洋品店
近く、閉店した貸本屋のある通り)にお住まいで、
孔版画で作品をつくっている方です。
『和紙孔版画のすすめ』(日貿出版社)という著書も
あります。
ガリ版の歴史にも詳しく、以前、『本とコンピュータ』の
オンライン版でガリ版を取り上げたときに、本間さんに
実演してもらったことがあります。
その後お会いしていないのですが、お元気なようですね。」

新潟市の古本屋なのだが、学生書房、文求堂書店はかろうじて残っているようだが、万世書房が同市姥ケ山へ、サン・ブックスが山木戸へ移転。古本小屋もなくなったようだ。あと10年で、さらに地方の古書店は消えていくだろう。もっと、もっと地方の店を訪ねておきたい。焦る思いだ。

「ブックマーク ナゴヤ」が9日から始まっています。近隣の方は、期間中にぜひおでかけください。大阪から行く人もいるようですよ。
Bookmark Nagoya
ぐるり 名古屋で本わずらい。
2008年2月9日(土)〜3月2日(日)

●詳しくは公式ホームページをご覧ください
http://www.bookmark-ngy.com