いろんなヒトが逝ってしまう

okatake2008-01-30

今日は暖かい冬の日。神保町をTシャツで歩いている学生がいたが、極端だよ。
昨日は何をしてたんだろう。国立へ出て、ディスクユニオンで、ボブ・ディランの3枚組『バイオグラフ』を買ったんだ。それでいまもそれを聞いている。
夜はCSでエリック・ロメールだ。「モンソーのパン屋の娘」は短編というよりコント、だな。それに「シュザンヌの生き方」。
鴨沢祐仁が亡くなったと聞いたのは、25日の澄ちゃん邸宴会で、工作舎の石原さんから、だった。びっくりしたなあ。最後、仕事がまったくなくて、生活にも困っていたという。あんなにユニークな仕事をして、コマーシャリズムにうまく乗れば、どんどん仕事だって来たはずなんだが。まだ50代半ばだった。鬱だったという。百瀬博教さんも亡くなったが、10数年前に取材したことがある。約束の2分前ぐらいにマンションのチャイムを鳴らしたら、怒られた。ちゃんと時間通りに来い、というのだ。取材後、ヒトが書いた本だが、送られてきたらしく、それをぼくにくれると、渡されたが、まったく好みでなかったので、一瞬間が空いたら、また怒られた。ちゃんとすぐに礼を言うもんだ、というわけだ。そんなこんなで礼儀にうるさい人だったが、取材が終わった後、編集者、カメラマンとともに表参道のレストランで奢られちゃった。そんな思い出。向田邦子が住んでたマンションじゃなかったか。
アナウンサーの藤倉修一も亡くなっちゃった。追悼番組をNHKはするべきだと思うが。
今日はサン毎。神保町経由。文省堂の100均雑誌スタンドから、スウィング・ジャーナル、ジャズレコード百科73を買う。植草甚一の書斎訪問がグラビアで載ってたから。
サン毎の著者インタビュー、坂崎重盛さん『東京読書』晶文社、でいこうと決める。文庫解説用の西加奈子きいろいゾウ』をメモを取りながら読む。
「ささま」の均一から2冊。店内でエリック・ロメール『六つの本心の話』早川書房1050円、ユリイカ「特集/エリック・ロメール」840円を買う。この日誌を読んでもらっていたらわかると思うけど、ぼくが500円以上の本を、こんなに迷わずあっさり買うのは珍しいんだぜ。いばるわけじゃないけど。健康のため、西荻までプラプラ歩く。「音羽館」にだけ寄る。均一から金井美恵子『本を読む人読まぬ人〜』『岸辺のない海』、杉本秀太郎『絵草紙』を。店内で、新潮文庫『ユニヴァーサル野球協会』250円、それに鴨沢祐仁『クシー君の夜の散歩』河出書房新社を500円で。ちょっと中を見ると、クシー君はタンタンの影響を受けているんだな。スプートという愛犬を連れ、ひげもじゃのキチンポット博士というのが脇で出てくる。こりゃ、タンタンだよ。稲垣足穂ふうのスケッチもあり、プロデュース能力のある女性が奥さんになってたら、ほんと、売り方は無尽にあった人だと思うが。まあ、あとだしじゃんけんの勝手な言い草だが。人は自分の思うようにしか生きられないんだから、端でとやかく言ったってダメだ。
同著の裏袖プロフィール欄に趣味は山登り、散歩、石拾いとあり、冬の装備をして山の頂上に立つ写真が掲載されている。