多田道太郎とサン=ジュスト

okatake2008-01-14

追加
えー、ただいま、「もがりの森」を見たあと、酔っぱらってまして、「ブ」での戦利品をノートにつけていたので、ここで披露しておきますね。
13日
立川栄ブ
「太陽」の「澁澤龍彦の世界」と「本の宇宙誌」、川本三郎『はるかな本 遠い絵』、臼田捷治『装幀時代』、柴田翔贈る言葉新潮文庫改版、P・ヴィアン『心臓抜き』ハヤカワ文庫、最近のエン・タクシー3冊。
古本市場(500券が送られてきた)
多和田葉子アメリカ 非道の大陸』青土社700いくらか円、あと105円で村松友視『俵屋の不思議』は仕入れ、泡坂妻夫の奇術探偵全集。
14日
一ツ橋ブ
上村忠男『クリオの手鏡』平凡社須賀敦子『地図のない道』新潮文庫加藤典洋編『読書は変わったか?』トランスアート、鴨居羊子『わたしは驢馬に乗って〜』ちくま文庫
といったところであります。




 朝日新聞で始まる、島田雅彦の連載小説の挿絵を描く内澤旬子さん(楽しみ!)がブログでこう書いている。
 「不忍ブックストリートにある古本カフェ「古本結構人ミルクホール」さんが経営ピンチだとのこと。ここのコーヒーはとてもおいしいですので、谷中にお越しの際にはぜひ御立ち寄りくださいませ。往来堂書店の裏手あたりの路地裏の古い民家です。よろしく御願いします。私もなるべくコーヒーのみに行きます。チーズケーキも好きです。」
 そういえば、NEGIさんも書いてたっけ。ぼくも、ひと箱古本市の際に、一度訪れましたが、ほんと、いい店でした。つぶれるのはもったいない。「書肆アクセス」をつぶさないためには、本当は我々がもっと本を買うしかなかった。そう考えると、「古本結構人ミルクホール」はまだ間に合います。ぼくも家が近ければ、あるいは中央線沿線なら、応援のためにも通うのだが、お近くの方がいらしたら、ぜひなるべく足を運んであげてください。今年の春の一箱古本市の時、まだ店が存続していて、「いやあ、あの時はけっこう大変でした」と笑い話になっていればよいが。
 昨日の東京新聞読書欄に、ぼくが書いた、塩山御大の『東京の暴れん坊』書評が掲載されたようだが、ぼくはまだ読んでいない。書いて時間がたつので、何を書いたか忘れてしまいましたが、編集のナンダロウさん経由で、御大に喜んでもらえているようなのでホッとする。
 昨夜のNHKアーカイヴスで、1980年の直木賞受賞を描いたドキュメントを再放送していたが、審査員がすごいねえ。水上勉今日出海五木寛之松本清張新田次郎など8人。この回は、阿久悠、つかこうへい、中山千夏が候補に挙がり、「芸能界から3人も!」と東京新聞が記事にした。「おれも、芸能界なの?」と笑うつかこうへいが若い、若い。ほかに深田祐介高柳芳夫岩川隆。けっきょく受賞者なしで終わり、その知らせを受けるところまでカメラが回っていた。岩川は青森にいて、旅館に電話があり、そのあと、十一歳の娘さんから「ざんねんだったね、またがんばって」と電話があったのに泣けた。
昨日、家族で夜、お好み焼きを食べに行って(ちっともうまくないの、道頓堀)、立川栄「ブ」に寄ってあれこれ買う。
文庫版の関川・谷口『不機嫌亭漱石』があって、文庫版は持ってないから買い、また読んでしまう。何回読めば気が済むかねえ。しかし、この五部作に出てくる啄木はじつにチャーミングで、以後、啄木の歌がまったく違って見えるようになった。
鷲田清一対談集『気持ちのいい話?』、多田道太郎編、養老孟司編などをメモを取りながら読む。ともに傑作。多田の発言に、サン=ジュスト、小川破笠などの名が出てきて、いそいでサン=ジュストについて書かれた澁澤龍彦『異端の肖像』を読み返すなど、忙しい男だぜ、まったく。
で、今日も昼飯食いがてら一ツ橋「ブ」で新潮文庫須賀敦子『地図のない道』などを買いました。忙しい男だぜ。
ほかは、仕事をしていました。いちおう、な。