川越で『ジャズ・レコード黄金時代』を初買い

okatake2008-01-01

晦日夜、妻と子はリビングで紅白。ぼくは階下でダウンタウン。ときどき、ザッピングで紅白を合計で20分ほど覗くが、鶴瓶の司会は、鶴瓶のいちばんつまらない部分が出てしまった。つまり安価な情に訴えるという手法。または「私」の悪しき乱用。あれは司会ではない。喋りも間延び。ひどいもんだった。NHKの間尺に合ってしまった鶴瓶とはなにか。
下品、おふざけに徹したダウンタウンの方が、むしろ小気味よい。
新年はお雑煮を祝い、恒例の家族での川越行き。西武電車は人も少なく、車内にふんだんと窓から光が入ってあちこちで反射してらあ。ときおり、窓外に野原や、雑木林が見える。西脇順三郎の詩みたい。
これが目的の一つだった、本川越駅ビルに入った無印良品、福袋を狙って開店前に陣取ったのだが、あっというまにハイエナどもにかっさわられ、惨敗。一人で4つ、5つと確保した者もいて、少したって1つ戻すと、未練がましく残っていたものが百人一首のカルタ取りのように奪い合う。なにもそこまで、と大声を出しそうになる。
川越の喜多院はものすごい参拝の数なので、人の少ない小さな銭洗い弁天のある神社で初詣を済ます。これも去年と同じ。参拝するとくじがひけて、当たりが出ると境内に出た屋台の大判焼三つ、やきそばと交換できる。家族3人で引いて、2つ当たり。当たりが多すぎるのだ。
川越の市街を散歩、「ブ」へも初詣。しかし、ここは拾いがいのない店だなあ。雑誌売り場に、スイングジャーナルの増刊号が4、5冊出ていて、安くはないが、植草甚一が表紙の『ジャズ・レコード黄金時代』を800円で買う。50年代から70年代の同誌ディスクレビューを、誌面そのままに復刻し集成。植草甚一始め、岩浪洋三、久保田二郎油井正一野口久光、それに大橋巨泉などが執筆したリアルタイムの文章が読める。ああ、これは買ってよかったなあ。2008年の初買いがこの本となる。
年賀状は100枚近く来たのかな。出し忘れていた三分の一ほどの人に賀状を書く。
電車のなかでは堀江敏幸『もののはずみ』角川書店を読む。骨董市へ行きたくなる。