いつか夜の雨が

okatake2007-12-28

夜に入って雨が降り出して、いま雨が地面を叩く音がするぐらい、強くなっている。このまま明け方まで、降り続くのだろうか。
ほぼレギュラーの仕事を終え、あとは単行本のゲラをチェックしたり、追加原稿を書いたり、年明けに待っている締め切りの書評用の本を読んだりという日々が始まる。
それでもなんといっても年の瀬であり、年が改まる。重い客車を切り離して、走る機関車の気分である。
昨夜はTBSの忘年会が広尾であり、昼間はギンレイで、2本映画を観た。ディズニーアニメの「レミーのおいしいレストラン」にはちょっと驚いた。アニメがいま、こういう緻密と洗練を得ているとは知らなかったのである。実写ではできぬ、遊びと描写がことごとく楽しい。
今日は妻と吉祥寺へ買い物に。ぶらつく街の空気は、しかしいつもの吉祥寺とあまり変わりがない。吉祥寺「ブ」で、山田稔『幸福へのパスポート』講談社文庫を一冊だけ拾う。ここでこういう拾いものがあるのは、たいへん珍しいことだ。
鞄の中には、届いたばかりの「すばる」2008年2月号が。私は「さよなら、書肆アクセス」という一文を寄せている。すでに、書肆アクセスについては、3度も文章を書き、取材も受けているので、「すばる」用には、自分を納得させる書き方が必要だ。内澤旬子さんインタビューは、最初の写真がかっこいい。こういう知的美女は、ちょっとほかに見当たらなくて、映画出演の依頼が来るかもしれない。内澤さんでないと、できない役というのがありそうだ。内澤さん、豚を飼いたい、と発言。さもあらん。また、そんな発言が似合うのだ。
古井由吉の講演録を読む。豊崎由美さんが、このところ、ことあるごとに推奨しているジャネット・ウィンターソン『灯台守の話』書評を。いま目の前にその本があるが、まだ読んでない。
一年の疲れが一挙に出たか。泥水を吸った海綿体のように、ずぶずぶ、ぶよぶよと生きている。