浅田次郎に朝飯

ボサノバが似合う夏、ですね。小野リサなど聞きながら。
なぜ、そうなったのか。浅田次郎氏が自宅(枚方時代)へ来て、朝飯を作らねばならないことになる。例によって、スーツ姿で、身体を斜に、左手で身体を支えるかたちで浅田氏がちゃぶ台の向こうで座っている。さて、どうしたものか。魚を焼いて、卵焼きを、ご飯が冷飯しかなくて、困ったなあ、というところで目が覚める。浅田次郎に朝飯……やっぱり疲れてるのかねえ。
家にいても汗が噴き出し(なるべくクーラーなしの生活をと心掛けている)、一日4、5回は着替えているな。
昨日、お日さんが、カーーーーッ! の炎天下を高田馬場へ。ウィーワセを覗く。ところが、道中、あまりの直射日光にくらくらする。早稲田松竹のあたりで、気分はリタイア状態だ。向井くんに挨拶して、次の立石書店までが遠いこと。旗を持っている岡島くんが、陽炎の向こうにゆらゆら見えて、あそこがゴール。ナンダロウくんが外に出て自分の棚の前に陣取ってらあ。大きなガラスびんに入ったマッチ箱セットを1500円で買い、レジにあずける。それから神保町へ。半蔵門線に乗り換えたところで、プラットフォームに熊のようにあっちこっちうろついている長身の男性を発見。ハマダ夢声研吾くんだ。少し話す。さいきん、各種イベントでも顔を会わさなくなった。新婚だから、幸せなんだ。
あんまり幸せでもないおじさんは神田古書会館の即売会へ。この日は「がらくた」最終日。しかし、買えなかった。コミガレでも坊主。暑い夏のせいだ。
神保町で二人の男性から声をかけられる。独りは未知の読者で、あれこれお話を聞く。少ない読者だから、できるだけていねいに応対しようと心掛けている。しかし、この日は炎天下。きつかった。
旧式エレベーターがスリリングなカフェ・ヒナタ屋で、田川律さんとナンダロウくんのトークショー。これは「ぐるり」の田川さんインタビューに採録掲載されるみたい。田川さんは大阪で労音に勤務。35歳で上京。以後、ずっとフリーという立場を死守している。上京以来、一度もどこにも勤めたことがない。営業もしたことがない。物欲を捨てたら、そんなに稼がなくても生きていける。ここ何年か一日一万歩歩いている、など、自由が似合うおじいさんだ。それに歳とってからの上京者、フリーの大先輩でもある。ぼくも70過ぎて、田川さんみたいになれるだろうか。まったく自信がない。
トーク終って、みなさん居残って歓談されていたが、ぼくはお先に失礼する。井戸の底へ降下していくような疲れが。
『天使突抜一丁目』の著者で、マリンバ奏者の通崎睦美さんから、「通崎睦美リサイタル 木琴とマリンバ」のお知らせが。9月29日(木)19時から浜離宮朝日ホールにて。
今日は午後から、ミクシィ仲間で「だいこんの会」メンバーのクークーさん宅へおよばれ。杉並に広いマンションを持ち、優雅に暮しておられるとか。アオキでタキシードでもあつらえて、うかがうつもり。