7月を突き進む

昨日、今日と中央道をクルマで突っ走り、奥蓼科の温泉に一泊旅行。昨日は雨。今日は曇り。諏訪インターで降り、近くの「ブ」をチェック。それから茅野の近くからビーナスラインへ。茅野駅から少し行ったところにも「ブ」ができていた。
平日、雨とあって、どこもガラガラ。家内の趣味でイングリッシュガーデンへ。ここは3回目か。ここには少し熱心な女性客がいた。花が咲き誇る緑の庭が雨に濡れて美しい。ぼくは堀江敏幸『郊外へ』を、以前、3分の1ぐらい読んでたのを、さいしょから読み返す。最初の古いタイプライターを骨董市で値切って買う話はよくおぼえていて、これはいいなあ。
夜は渋温泉辰野館に投宿。えらく静かだと思ったら、泊り客はぼくたち二人だけだった。これまでペンションでは、ぼくたち一家だけというのが2度あったが、けっこう大きな旅館では初めて。ゆったり信玄の湯に浸かる。夕食は野草と山菜を大量に使った鍋などユニークなものばかりだが、ユニークすぎて、ただ馬になった気分。鍋なんか、薄い薄い汁が浅く張ってあるだけ。素材の味をお楽しみください、ってことか。「ポン酢、もってこい!」と言いたくなる。ほとんど残す。凝り過ぎて、おいしくないのは困りものだ。
翌朝、同旅館のすぐ脇から上がるハイキングコースを一周。途中、人には出会わなくて、鳥の声ばかりが鳴き交う別天地だった。
今日は、長坂の白樺派美術館(で、いいのかな)へ。ここはなんだかよい空間だったな。もと小学校の敷地を使って、美術館(小さい)だけではなく、梅原龍三郎のアトリエを移築したり、芝生のなかに、エッフェル塔のらせん階段の一部がモニュメントのようにあったり、気持ちのいい空間だった。レストランのビーフカレーもうまかった。一見の価値あり、と言っておく。また、途中の道もほとんど行き交う車もなく、八ヶ岳連峰を車窓に見ながらの運転は快適だった。ぼく、あんまり車の運転、好きじゃないんだけど、これは快楽を感じた。
で、帰宅したら、メールやらファクスや、留守電にあれこれ10いくつも用件があって、目の前が真っ暗になる。2日の快楽は相殺されて、7月をとりあえず突き進む。