見てはいけないものを見た

梅雨入りってことでしたが、今日は快晴。ヤマケイJOY書評、浦松佐美太郎『たった一人の山』について書く。原稿には書けなかったけど、丸谷才一『たった一人の反乱』は、このタイトルを一部借用しているんでしょうね。
教育誌コラム2本のうち、名セリフ、夏目房之介「僕は僕だ、冗談じゃねえ」を。房之介の父は言うまでもなく漱石の長男、純一。父は姉を可愛がり、房之介に冷たかったという。おみやげを姉の分だけ買ってくる。そんな房之介をかばい、可愛がったのが、使用人の女性。その名を「きく」という。あれれ、「坊っちゃん」だ。
河出のNさんが、出久根さんの本が出るたび、送ってくださる。河出文庫『本の背中 本の顔』。心易しき巨人詩人の阿瀧くんから郵送物が。あけると、なんと、井上究一郎の遺構詩集『水の上の落葉』小沢書店。「ブ」で発掘したそうだが、これはうれしかったなあ。
巻頭「道しるべ」はこんな四行詩
「私の前を飛び跳ねる道しるべ/村は正午に近くひっそり閑/渓流が白く洗う薄荷の根/私の胴乱にねむる金蘭」
脚韻を踏むとともに、「跳ねる、洗う、ねむる」、あるいは「近く、白く」と音を合わせている。
車で昼飯くいがてら、「いとう」恋が窪店へ。貴田庄『小津安二郎をたどる東京・鎌倉散歩』青春出版社を300円で。持ってるくさいけど。昼飯食べながら、なにか読みたいので。カーペンターズ2枚組ベストCDが1000円であったので買う。帰り、車を走らせると、左前方から異様な光景が。道を歩いている女性だが、最初、Tシャツにバストの写真が印刷されたのを着ているのかと思ったら、キャミソールっていうのか(違ってたら許して)、ヒモのついたのを着てて、おっぱいがぼろぼろこぼれ出ている。ええーーっ! 近づくと、ハッキリ目撃できて、もう、これは、はみだしているという生易しいことではなく、片方が完全に出てる。50歳くらいか。メガネをかけてる。柴田理恵の歯をひっこめ、束ねた髪を解いたような顔。お得感はまるでなく、異様な光景に笑ってしまう。なんか、おっぱいぐらいどうでもいいという感じで、やけくそで生きている人なのか。
学研から、どういう形になるか、新書か、単行本か、本が出ることが決まる。
別に読書に関するプロジェクトが進んでいて、ぼくが全国を、読書について語る会を行脚するという企画。未定だが、また札幌、名古屋、大阪、博多など行けそうで、楽しみだ。
サン毎で、著者インタビュー、『「洋酒天国」とその時代』の小玉武さんに連絡を取る。「ポポタム」のぼくがお相手をつとめた海野弘さんとのトークショー会場にいらっしゃっていたそうだ。「岡崎さんの書くものは、あちこちで目にしています」と言われ、恐縮する。
また、廉価DVDでヒッチコック2枚買ってしまう。来週、週刊ブックレビューの担当者が来宅。岩波文庫の特集をするので、何か喋ってくれという。
古本ソムリエのパソコンが不調になり、ぼくの方も書き込みができず「対談」が中断。ソムリエは、新しいパソコンを買ったそうだ。ぼくもそろそろ替え時かなあ。