どっきりカメラみたいに

いま、「ナンダロウアヤシゲな日々」を覗いたら、25日、神保町ダイバーで池田弥三郎『東京の12章』を買ってる。あれえ、と思ったのは、ぼくも昨日、高円寺の即売会で、同じ本を買ったからだ。池田の文章は二の次で、写真がいいの。藤川清と富山治夫の二人。昭和38年、東京オリンピック前の変貌を遂げる助走の東京を見事に切り取っている。キャプションがどれも秀逸でね。気が利いてる。ナンダロウくんは800円で買ったようだが、ぼくは315円。ごめんね。安く買うのがこちらのお家芸だから。
昨日は、毎日新聞の週一のコラムを書いて、それからどうしたかな。ああ、学校の連絡網が回ってきて、府中で強盗が出たから、学校まで生徒を迎えに行ってほしいという。ちょうど妻がいなくて、ぼくが行く。最初、5年の教室へ入ってしまい、「岡崎○○子の父です」と言ったら、なかの5年生の男の子が「岡崎○○子だったら6年ですよ、この上です」と教えてくれた。なんだ、下級生に名前を知られてるんだ。
一階上へあがって、教室へ。担任の先生に挨拶したら、教室に残っていた生徒が「でけえなあ(背が高いの意味)」「誰のお父さんですか?」と聞く。それに答えると「ああ、だからでけえんだ」という。うちの娘も「でけえ」のなり。
夕方高円寺即売会。文学全集のパンフを数点、資料で買う。なかに「中村光夫全集」パンフがあり、これは珍しい。例によって井伏鱒二の推薦文がいい。
7時から「抱瓶」で学研のNくんと飲む。学研新書がこの6月から創刊される。新書を書く、というお誘いだ。Nくんは出版界放浪者で、あちこち転々とし、いまは学研。しばらくはここで落ちつきそう。
このあとNくんを誘い、「コクテイル」へ。アルバイトをしているkちゃんの誕生日を、本人に内緒でやろうと、たくさん人が集まって、店内の飾り付けもすごい。kちゃんが現れて、どっきりカメラみたいに、みんなでサプライズの祝福をする。なぜか急にぼくが乾杯の音頭を取る。みんなうれしそうで、幸せの波がちゃぷちゃぷ寄せてきてる感じが快い。関西からチンくんの仲間が、そんなことがあるとは知らずに大挙して来て、彼等とも喋れたのがよかった。なんか、いい夜だったなあ。飲みすぎたけど。
「大人のウォ−カー」(角川)の今月号は中央線特集。ぼくと石丸澄ちゃんがカラーででっかく載ってます。「ちくま」はポポタムさん。