長い風のように疲れて

朝、TBS。石田五郎『天文台日記』を紹介。ディレクターのHくんが、中学時代、天文小僧だったと知る。
ハイヤーで神保町へ送ってもらい、昼過ぎまで滞留。八木店頭で高橋英夫『果樹園の蜜蜂』岩波書店、古書センター店頭で高橋英夫『ロマネスクの透明度』鳥影社と、吉増剛造詩集『出発』河出書房新社、以上がそれぞれ500円、またはプラス税。ブンケン店頭で、村上春樹ノルウェイの森講談社英語文庫(上下)を各100円。プラス税。
昼まで『ロマネスクの透明度』を読む。表題は島村利正論。「多分、島村利正の作品は文庫本になったことはないだろう」とあり、最後に付記で講談社文芸文庫が出たことが書かれてあるが、その前に中公文庫の『妙高の秋』が出ている。が、その不備を批判するにあたらない。そういった、些末な知識に足をすくわれないところで、高橋はちゃんと自説を張っている。自戒として、書誌的な知識は無論大事だが、あんまりそのことに神経が行き過ぎると、ときに文章が窮屈になる、とぼくは思う。自戒、である。
神保町に滞留中、古通樽見さん、右文の青柳さん、彷徨舎の皆川くんとばったり会い、挨拶する。
午後、渋谷へ移動。ブックファーストにひさしぶりに寄って、新書売場をチェックしたら、月遅れだが、『読書の腕前』が平積みされ、手書きのポップまでつけてくれている。売場担当者に挨拶しようと思ったら今日は休みで、ほかの書店員の人に名刺を渡し礼を言う。
NHk週刊ブックレビュー、出演は4度目くらいか。今回は南伸坊さん、山崎ナオコーラさんと御一緒。ナオコーラさんは初対面で、悪く取られると困るが、そのまま普通に外を歩いていると気づかない、普通の感じの若い女性だった。高円寺在住、という。
帰宅すると、ゲラや、雑用が待っていたが、もうまるっきり気力がない。
こないだ買った、藤田恵美カモミール」を聴く。これは石田千さん『ぽっぺん』で紹介されていた。
堀内誠一『父の時代・私の時代』マガジンハウス、送られてくる。これは「インビテーション」書評用なり。
阪神、やっと勝った。今週末、本まわりの業界人の阪神狂連で神宮へ行く。もちろん勝つ。そしたら、週刊ブックレビューの担当者のNさんも阪神ファンで、神宮へ行くという。「22」の背番号のついたユニフォームで応援してます、とのこと。田淵だ!