その先にいったい何がある

昨日のことをちょっと。原稿を一本書いて、神保町へ。タテキンで海部宣男『宇宙のキーワード』岩波ジュニア新書。それに「図書」の岩波文庫特集「私の三冊」をもらう。サン毎終え、魚雷くんの顔を見にいくと、学芸のデスクにこないだ取材してくれたS記者が。やっぱり著者インタビューの掲載は「エコノミスト」らしい。やっぱり合ってたんだ。出版局長の伊藤芳明さんの話になり、すぐ近くに局長室があるというので案内してもらい、訪ねる。「スタンバイ」で一番最初、同じ曜日に出演していたのが伊藤さんだった。「やあやあ」と挨拶されて、少し話を。
そのあと、パレスビルの中を歩いていると、同じ毎日学芸のTさんとばったり。「いま、そこ(流水書房)で岡崎さんの『読書の腕前』を買ったばかり」と。ほんと、手に持ってる。奇遇ですなあ、と笑いながら別れる。
また神保町へ戻り、三省堂で頼まれていたサインを15冊する。もうかなり慣れて、10分ぐらいで済む。
帰り西荻下車。「音羽館」で昭和34年の『怪盗ルパン』、『レンズはさぐる』学研と児童書2册。各100円。店内で、庄野至『足立さんの古い革鞄』編集工房ノア1100円を買う。庄野至は、庄野潤三の弟で毎日放送に長らくいた。「足立さん」とは足立巻一のこと。「音羽館」バイトくんに、「『読書の腕前』読みました。おもしろかったです。もっと本が読みたくなりました」と言われる。ありがとう。店頭で、ばったり追分コロニ−夫さんに会う。5月連休、追分コロニ−で、何かトークショーをと話していた、その日程などをつめる。5月4日午後4時から、と一応きめる。どうです、5月、軽井沢へいらっしゃいませんか。
4月8日(日)は、4時30分から、「西荻ブックマーク」のトークショーを、西荻の今野スタジオ「マーレ」でやります。これは「西荻ブックマーク」で検索してみてください。「業者おことわり」なんて、書いてますが、業者の方、大歓迎ですよ。
4月15日(日)は、高円寺コクテイルで、ナンダロウさん、オヨヨさんトークにゲストとして参加します。これも、ナンダロウさんのブログ参照。
あと、4月27日(金)が仙台「火星の庭」でコクテイル狩野くんとトーク
あれこれ、続きます。BS「週刊ブックレビュー」から出演依頼あり。これは5月13日放送予定。ちょっと痩せなきゃな、このところ、ひさしぶりに会った人に「太りましたね」と言われる。じじつ、ちょっと深酒とつまみが続き、いかんなあと思っている。
「CABIN」はぜんぶ読んでないが、内堀さんの「古本屋大塚書店」がすばらしく感動する。大塚さんは大阪の電々公社に入局、激しい労働運動にかかわる。1969年高田馬場駅での警察との衝突。そのなかに大塚さんもいた。その翌年、近くの高校に入学した内堀さん。駅ははげしく壊れたままだったという。
大塚さんは1989年急死。45歳。
「大塚さんは、あの線路を駆けていって、その先にいったい何があると信じていたのだろうか」
内堀さんたちが中心となって開かれた、古書センターにあった大塚書店跡での告別式。お客さん、同業者で、狭い階段に長い列ができた。
「集まった香典で追悼文集を作った。これが大塚さんの墓なのだと、私は思った」
ちょっと文章を書くのに行き詰まったら、この内堀さんの文章を読み返そう。