美しい星空を見るために「美星町」

『読書の腕前』の反響等、ぽつぽつ入り出す。書肆アクセスさんでは、30冊が2日で完売、昨日だったか、国立「増田書店」さんで、勇気をふりしぼってサインを願い出て、5冊にサインをしたら、今日、一日で完売しました、と連絡があった。生まれた以上は、出来はどうあれ、可愛いという意味では、自著は子どもと似ている。
昨日、教育誌2本のコラムを書く。1本は何を書いてもいいので、自分でも楽しんで書いているのだが、石田五郎『天文台日誌』をネタに、「天文台のある町」というコラムを書く。ずうずうしいよ、まったく。ちょっと読んだだけで、ずっと関心があったみたいに。考えたら、1990年に上京し、最初に住んだ町、戸田公園天文台があったのだ。こんど、行ってみよう。あれから一度も訪れたことのない町だ。
どうも春になると、引っ越し癖が出てきて、新しい町に住みたくなるのだ。天文台のある町っていうのは、かなりいいな。
岡山県美星町という天文台のある町があるが、ここは条例で、夜の照明をさまざまなかたちで制限、禁止している。美しい星空を見るため、にだ。コクテイルでひさしぶりにあった男とも、岡山の話で盛り上がったが、けっこうすごいよ、岡山。
中央公論用に綿矢りさ『夢を与える』、時事通信用に田村義也『ゆの字ものがたり』、インビテーション用に古川日出男『サマーバケーション』を読みつぐ。そのほか、最後の仕事となるジェイ・ノベルの時評用に筒井康隆『巨船ベラス・レトラス』など。
『読書の腕前』なんて本を書いときながら、しかし、ちょっとこれは頭から煙が出そうだ。テレビではさっきから小椋佳が歌ってる。