「百年」は「休日」、「めぐ」で「休日」

昨日、急に思い立って吉祥寺へ。吉祥寺に新しくできた話題の古本と新刊を一緒に売る「百年」を初めて訪ねる。へえ、ほんまに東急のすぐ裏なんや。二階に白い印象的な看板「百年」が見える。階段を上がっていくと、白いドアが締まっていて、あれ、と思いながら開けると、もう一つガラスドア。ここで気づかなければならなかったが、この日は休みだったのだ。「もうしわけない、今日、休んでるんです」と若い店主らしき人に言われ、退散。まあ、場所がわかったんだから、また来よう。
「よみた屋」店頭均一でちょちょいと三冊。澄田御夫妻がレジ内にいて、挨拶。「ちょうど、昨日が雨で、今日、均一入れ替えたばかりなんですよ」と微笑みながら言われる。ほんと、均一ばかりで仕方ない客だなあ、と申し訳ない気持ちだ。
「ブックステーョン和(なごみ)」へも何年かぶりに寄るが、店内に「3月中旬まで閉店セール」とある。よく家具店がやってる、年中「閉店セール」とは違うみたい。ここは本の量は多いが、不思議と買えないんだなあ。
このあと、ジャズ喫茶「めぐ」へ。大きなラッパみたいな異色のスピーカーで、すごい音で鳴ってる。これこれ。店の人に好きなの、おかけしますよ、と言われ、カウンター壁に並ぶ新譜からピアノトリオの「sausolito」と、日本の女性ボーカリスト佐々木由夏の「休日」というの、かけてもらう。そういえば、「百年」は今日「休日」だったんだ。もう、目の前で、音が触れそうなほど、実感のある音に堪能する。客もぼく一人で、音を独占。すっかりいい気持ちになる。森林浴というのがあるように、音浴というのもあるんだ。コーヒー630円。一度は行く値打のある店ですよ、「めぐ」は。
いっぷく堂の古本市、海文堂で売る古本の荷造りをする。ビデオで川島雄三『還ってきた男』(昭和19年・松竹)を見る。笠智衆佐野周二が親子。なんだ「父ありき」と同じだ。大阪の夕陽が丘を中心に、京都、奈良などが映る。京阪三条駅らしきものがちょっと映るのにみとれる。
来週15日は夜、コクテイルでイベントがあります。ぼくと石丸澄子さんで、何かをやる。何をやるかまったく決めてないが、『読書の腕前』の見本がたぶん出来上がっているだろうから、お目見えを兼ねて、そのお話もさせてもらうつもり。できれば御予約を。予約してなくても、たぶん入れますから、よかったらお越しください。