名言は酒場で作られる、だってさ

午前中、雨。サンデー毎日へ。お茶の水駅から駿河台下。途中、珍しく「文庫川村」店頭均一をチラと見ると、ポヶミスが7、8册。ガードナー、田中小実昌訳『嘘から出た死体』200円を見つけ、買う。悠久堂で酒に関する本を二冊買う。
サンデー毎日グラビアでやった「名言は酒場で作られる」が好評で、ムックにするという企画が持ち上がり、それも今年中に出したいと言われる。そのほか活字ページで著者インタビューやら書評やら、毎日バブルが起こり、仕事が増えるのはうれしいが、ほか、平行してこなさねばならぬ仕事のあれこれを思い、しばし頭がスパークする。そのためか、その場で書評を書く仕事が、異常に早くなり、隣りの席のSさんに、そのこと指摘される。
「おかざきさん、今日は仕事が異常に早いっすね」
帰り、やっと早稲田穴八幡の古本市を覗く。黒岩「伝書鳩」比佐子さんが失神したという階段を愛でつつ、会場へ。向井くんに挨拶。しかし、目が滑って、まったく書名が拾えない。二度、会場を回り、どうにか蝶々・雄二の「おもろい夫婦」を単行本にした岩本武治『おもろい夫婦』500円、昭和41年12月号「明星」の歌本(素敵な書き込みあり)300円など数冊を拾う。会場で声をかけられ見ると、佐藤助教授。「阿南古堂」の店番のほかは、何しているのか近況を聞くと、1万ページもある資料ものを、編集しているとか。しかもテーマが重い。「まあ、こつこつ来た球にバットを当ててたら、そのうち、三遊間を抜けるよ」と、無責任きわまりない大阪人らしいアドバイスをする。
ごめんね、佐藤助教授。
帰宅するとポプラ社から、ポプラ文学賞の本3冊、それにみすず書房から、大人の本棚小山清『小さな町』が届いていた。いやらしい話だが、『小さな町』はうれしかったなあ。小山清の選集ではなく、同名の単行本をそっくりそのまま復刊している。堀江敏幸の解説を含め、見識であろう。これはすぐ読みたくない。連休の東北、函館旅行へ持っていこう。