どうしてこんなに面白いのだろう

本日、どうにか光文社新書の書下ろし、脱稿。2年もかかってしまった。といっても、まだOkというわけではなく、これから、ものになるかどうか、再度、審判がある。1冊書下ろすことがいかに大変か。確実にこれで寿命が2年は縮んだ。毎月のように本をだし、書下ろしでもだす人がけっこういるが、信じられないよ。
気を緩めず、「東京人」の原稿を書くため、電話取材と、資料集めをする。阿佐ヶ谷「川村書店」さんに電話で話を聞いたが、そうか、そうなのか。古本屋さんに聞く、昔の話って、「どうしてこんなに面白いのだろう」。千章堂さんにも話を。明日は、その阿佐ヶ谷で文学散歩の取材。「週刊新潮」のグラビアチームと、今度は「阿佐ヶ谷」本のために。
今日、国立へ出て、ブで吉田拓郎「MUCH BETTER」を買う。拓郎のCD、全部持っているわけではなく、80年代、90年代に欠落がある。「つま恋」以降、少しずつ埋めているのだが、あきらかにこのころ、停滞がある。あんまり胸をうたない。詩だな。拓郎を燃え立たせる詩を書ける人が出てこなかった。
谷川書店、買うものなく、店内で所在なさげにしていると、オヤジさんから、「いまごろ来てもなんにもないよ」と言われ、例の仕入れ帳を見せられる。
お盆ころにいいのがどんどん入って、みんな売れちゃった、という。たしかにいい本が入って、すぐ売れている。「すごいですねえ、よくこんな本が入ってきますねえ」なんて、言わなくてもいいこと、言ってしまう。谷川さん、ぼくが買わないこと、気にしているようだ。まいったなあ。
井上靖氷壁』を読みはじめる。