京都でのあれこれ

この数日のこと、備忘録として書き留めておく。
10日早朝、京都ゆきの支度をして、TBSへ。ところが大渋滞で、とうとう局へ着けず、途中、高速を降り、公衆電話から電話で放送する。台本もなく、100円玉は途中で切れ、さんざんだったが、こういうスリリングな放送も生ならでは、と自分を納得させる。そのまま電車で東京駅へ向えば良かったのだが、まだ1時間以上余裕があったので東京駅までハイヤーで送ってもらうことにする。これが間違いで、渋滞にまきこまれ、時間がどんどん過ぎていく。あわてて最寄りの駅で下ろしてもらい、渋谷へ出て、渋谷から山手線で東京駅へ。ところが、それでもまにあわないことがわかり、品川駅でようやく乗り込む。
新潮社・八尾さん、カメラの田村さんは同じ便に乗っていたが、普通車で京都駅で合流。京都駅南の新都ホテルに投宿。外人旅行者が多い。さすが京都。八尾さん行きつけの真黒なスープのラーメンを食べる。
3時にロビー集合でアスタルテ書房へ。店主の佐々木さんに挨拶し、撮影。4時に弟の店「ディラン・セカンド」では、八尾さんの注文でギターを弾く姿を撮影。夜は木屋町三条を上がった東にある店で夕食。ここから、以前同じ企画で登場した『天使突抜一丁目』の著者でマリンバ奏者の通崎睦美さんが加わる。再び「ディラン・セカンド」へ同じメンバーで戻り、また飲む。通崎さんは移動は自転車。ただし洋服。『天使突抜』のカバーの和服に自転車のイメージが強く、それから取材では必ず和服に自転車という注文がくるという。
11日は下鴨古本市で取材。あちこちで見知った顔に出会い、挨拶。本部前に集合し、20名で昼食を取りに近くのレストランへ。ぼくはこのあと食堂「大銀」で取材があるのでお茶だけ。2時に白川今出川東入ルの「大銀」へ。メニューも店構えも昔しのまま。ちなみに石丸澄ちゃん、晩鮭亭さんが行った白川別当町の「大銀」は別の店。関係はあるらしいけどね。
鰺フライの定食を写真を撮られながらパクつく。しかし、この企画、梅原猛瀬戸内寂聴といった大物も過去に登場。きっとそういう人たちは一席ウン万円といったお店を紹介されたのだろうが、こっちは700円くらいの定食。えらい違いやがな。
このあと銀閣寺の下宿も探訪。いまは店の前で喫茶店をしている大家さんに挨拶する。このあたりも書き出すときりがない。
夜はガケ書房ライブ。このことは前日書きました。
中華での打上げのあと、八尾さん、晩鮭亭さんとタクシーに乗り込んだのだが、運賃680円ぐらいになったとき、運転手が「すいませんが、ほかのタクシーに乗り換えてもらえませんか」という。なにごとならん、と思うと、お腹の調子が悪く、ついに爆発寸前なのだという。よほど我慢してきたのだろう。
タクシーを乗り換えるが、しばらくあれこれその話で盛り上がる。
12日は朝、京阪で枚方へ。お墓の掃除をする。はびこった雑草を引抜くだけで汗がふきでる。続いて、上京前まで住んでいた「土居」駅下車。17年ぶりの再訪だ。住んでいたマンションは駐車場になっていた。通った銭湯もガレージに。近くに高瀬神社があったが、そんな神社があったこと、どうしても思い出せない。興味がないからだろう。しばらく周辺を、記憶喪失の人間が、記憶のチップを拾うように歩くが、どうも何も思い出せない。ただ公園前に喫茶店「おおふじ」があり、ここは何度か行った覚えがある。こういう場所に似つかわしくない、おそろしく趣味のいい店で、店内には骨董が飾ってあり、カップもすべて不揃いの陶器。ここだけが記憶のよすがとなる場所だった。
また、この続き、気が向いたら書きます。