京都、続報

京都最終日。ほんとうは青春18をつかって福井へ行くつもりだったが、とてもとてもそんな気力はなく、断念。夜7時45分の新幹線の席(グリーン車、しつこいけど)を取ってあったので一日時間がある。まずは下鴨へ。山本がちゃんともう来ていて、あちこち忍者のように移動し、買いまくっている。聞くと、午後から家族で奥さんの実家へ帰省するのだという。それでも午前中に来る。これぞ古本魂。赤尾照文堂が500円均一を3冊500円にして、山本はずいぶん買っていたが、ぼくはどうもエンジンがかからず、背文字を眼が滑っていく。けっきょく何も買わず。
帰り、バスで河原町今出川へ出て、路地奥にある「中島食堂」で食事。むかし、ここでよく食べた。今出川通りへ出て、使い捨てカメラを買う。近くにあるモダニズム建築物件を激写する。またバスに乗り「500円一日乗車券」で浄土寺前で途中下車。スーパーで宅急便用の段ボール箱を一つもらう。つぶしてなかったので、混んだ車内、空の段ボール箱を持って移動するのがちょっと恥ずかしい。
午後、帰り仕度をして実家を出る。河井寛次郎記念館を一度、訪れようと思いながら、タイミングを逃していたが、この日は時間がたっぷりある。京都駅まで快速となる100番に乗車すれば、最寄りのバス停「東山五条」に留まる。ところが、お盆で日曜日で、東山通りは大渋滞。歩く人がどんどんバスを追い抜く。車内は飽和状態で、頭の線がプチプチ切れていく。清水寺前でついにバスを放り出し、炎天下を歩く。ついに記念館前へたどりついたが、休館。こんなもんだ。京阪五条まで歩き、けっきょく、出町柳へ戻り、下鴨へ。
初日に挨拶した井上書店さんに「まだ、居はったんですか」と言われてしまう。カバンを預け、竹岡書店さんにも挨拶。会場で芦屋小雁さんを発見。以前、取材させてもらったことがあるので、思い切って声をかけ、挨拶する。「そうでしたか、ありがとうございます」と小雁さんに握手してもらう。
このあと、ガケで声をかけてもらった「ストックルーム」を訪ねる。荒神口にある古家具と古本の店。話を聞きながら、清水崑のかっぱ人形を買う。そう言えば、下鴨でもカッパの絵のついたとっくりを買ったのだった。
家へのお土産は、俵屋の石鹸、黄色い蜜柑型のパッケージがきれいな鶴屋吉信の柚子餅、娘に関西限定、たこやき味のカールを。
14日は家族で末広亭へ落語を聞きに行く。夜席で主任は小遊三。娘は始終キャッキャッと笑う。膝代わりを務めたジャグラーの「ボンボンブラザーズ」という二人組がなんとも洒脱で、動きだけで大いに笑わせて感心する。