ひさしぶりに「すぎ丸」

昨日、昼、浜田山。阿刀田高さん取材。立派なお宅でした。通された応接室は天窓があり、天井までの高さのハシゴつき書棚がぐるり囲む。いいなあ。阿刀田さんは、感じよかったなあ。楽しくお話を聞けてなにより。最後は阪神の話に。60年来のタイガースのファンなのだ。「サードの三宅の守備」の素晴らしさについて高説をたまわる。
取材終わり、すぐ近くに一年ほど前にできた古書店「パラディ」を訪ねる。コクテイルですでに顔を見知ったご主人としばらく話す。最初、中央線でも物件を探したのだが、浜田山へ来て、この町が気に入ってしまった。店舗はフランス料理店だったのをそのまま流用。だから入口ドアのすりガラスに、そのフランス料理店のロゴがまだ入っている。店の半分が映画の本、雑誌。ほんとうはもっと映画に特化していきたいという。高知市出身。ぐるりと回って、何かがないなあ、と思ったら、「文庫」だった。片隅の回転陳列に岩波文庫が少しある程度。そういう構えなのだ。映画ファンは、川本三郎さんのお膝元でもあるし、一度いくべし。
阿佐ヶ谷からひさしぶりに「すぎ丸」号に乗って阿佐ヶ谷へ。この100円バス、移動の手段というより、ほとんど遊園地のお猿の電車感覚。いろんな景色を、住宅街の路地といいたくなる狭い道をくぐりぬけていくのが楽しい。
阿佐ヶ谷から荻窪「ささま」へ。阿川宏之『軍艦ポルカ集英社文庫新潮文庫の改版、吉行淳之介『娼婦の部屋ほか』など文庫4冊、店内で一冊買う。
夜、「ブ」で買って来たビデオ「羊たちの沈黙」を見る。3度目か4度目。やっぱり、レクターものでは「羊たちの沈黙」が一番おもしろいんでないかい。