西村繁男『にちよういち』はサイン入り

3日、学習院生涯学習センターで講座2回目。朝、早起きして準備。レストランのコースメニューに見立てて、前菜、メイン、デザート、ドリンクと話すことをきめる。前菜は最近買った古本の紹介、メインは逗子文学散歩(中里恒子と石原慎太郎)と『細雪』を読む、デザートにぼくが作っている『名言ノート』の紹介、最後に西村繁男のサイレント絵本『やこうれっしゃ』を紹介して90分。
テーブルに、あれはなんというのか、手元のものをモニターに映すカメラがあって、前回はその使い方がわからず、手に持ってみせていたが、今回はそれを活用。便利。授業が終わって、今日も紹介した書き込み入り『マイブック』について、生徒のIくんが、「これ、なぜか5月に書き込みがあるのが多いんですよ」と指摘する。なるほど、今回のも5月末の数日しか記述がない。1月の最初だけ、というならわかるが、5月というのは謎。研究対象となるべき指摘なり。
神保町へ移動。「書肆アクセス」に顔を出し、タテキン、コミガレと覗く。タテキンで中里恒子『わが今昔ものがたり』中央公論社を100円で。冒頭の一編「川の鯉」が、1日訪れた中里邸の前を流れている田越川のことなり。和洋会では、西村繁男のサインと直筆イラストが扉に入った絵本『にちよういち』を500円で。ついさっき話題に取り上げたものが、やはり目に入ってくる。『にちよういち』は高知の朝市を、例によってパノラマで描いた絵本。西村は高知出身なのだ。
「ささま」店頭で、また中里恒子『回転椅子』文藝春秋、『ライナー・クンツェ 人と作品』思潮社を。店内で野村くんと言葉を交わしながら、『孤島』のグルニエが書いた散文集『地中海の瞑想』竹内書店を840円で。
高円寺へ戻り、コクテイルで学研の編集者Nくんとひさしぶりに歓談。Nくんとは、この5、6年くらいのあいだに4回ぐらいあっているが、ほとんど会うたびに名刺が変わっている、つまり出版社が変わっている。「もう履歴書を書くのはうんざりです。こんどは長く勤めるつもり」という。
国立のフルート奏者・海治さんが登場。海治旋風が巻き起こり、フルートを店内で演奏してくださる。海治さんがドラマに登場するとしたら、西田敏行に演じてもらいたい。そんな感じの人なのだ。