堀、松、堀、松の連鎖

終日雨。雨とくればクロード・ルルーシュ。とくれば、フランシス・レイ。余人はいざ知らず、ぼくにとってはそういうことで、だからフランシス・レイを聞く。ぼくのなかに、どうしても否定しがたい通俗性と感傷性と甘さへの嗜好があり、これらの組み合わせはそれに呼応する。このところ、毎朝、毎夕、おもしろい夢を見るのだが、気力がなくて、書き留められない。残念。テープにでも吹き込んでおくか。
TBS用に、堀井憲一郎『若者殺しの時代』講談社現代新書、を読む。
松浦寿輝『青の奇蹟』みすずで、絶賛されていた堀江敏幸『おぱらばん』をぱらぱら再読していたら引き込まれ、ピエール・マニヤン、ジャン・ジオノ、デイヴット・グーディス、ヴァレリーラルボーなんてところの固有名詞を拾い、探求書に加える。フランスのミステリーが読みたくなる。すると双葉文庫から、松村喜雄『怪盗対名探偵 フランス・ミステリーの歴史』という本が出ていることを知る。今日は、最初の一字が堀、松、堀、松と続く連鎖となった。意外なことに、読売新聞社から1986年に『フランスミステリー長編傑作集』という6巻本のシリーズが出ていたんだと知る。
5月20日(土)から隔週の、学習院生涯学習センターの3回講座、昨年に続き、けっきょく開講されることになる(午後1時だから、あれには行けます)。秋の明治大学の文化講座も再び依頼が来た。また、みなさん、秋にお目にかかりましょう。ナリジュンさん、クボタくん、カネコウノも来てくれるだろう。
教員養成セミナーという雑誌に、ずっと古本についての連載をしているが、それも継続されることになった。日経からも毎月一回、一年間のコラム執筆依頼が来て、商売繁昌なり。
いま、じつはさる文学賞の下読みをせっせとやっており、書下ろしがまた中断。気がついたら、「ブ」の本棚の前でも、溜め息を何度もついている毎日。