あのう、これ何と読むんですか? に追加

○追加
夜、NHkラジオ第一「おしゃべりクイズ疑問の館」に電話にて生出演。「古本」にちなみクイズを出し、スタジオの出演者に答えてもらうというもの。昨年末、対談した談四楼さんが解答者に加わっていた。談四楼さん、番組のなかで対談のこと触れてくださった。司会の内藤さんは、週刊ブックレビューに出演のとき司会者としてお会いしたことが。そのとき探していると聞いていた文庫は、見つけられたそうだ。全国のユニークな古本屋、というところで、アドリブで蟲文庫さんに触れる(ただし、NHkなので店名は言えない)。すると、その蟲文庫さんからメール。偶然ラジオを聞いていたそうだ。今日はいちにち仕事でした。インビテーションに、松浦寿輝『散歩のあいまにこんなことを考えていた』文藝春秋、書評を書く。ほか諸々。「彷書月刊」特集号は校了。書斎イラストの内澤さんには、ご無理をかけたみたい。もうしわけなかった。そのほか、寄稿くださったみなさん、ありがとうございました。25日発売予定。

このところ夜は鬱っぽくなり、日記を書く気になれない。スガヤさんに送ってもらった「季刊 札幌人」の古本屋特集を読んでいると、北海道へ行きたくなる。南陽堂さんが、いま昆虫関連の本をたくさん持っているなんて、知らなかった。特集以外のページで、小樽文学館に常設の古本リサイクルコーナーがあることを知る。「薫風書林」さんが、「落ちついた空間で好き」と自店の取材ページでコメントしている。ここも行きたいなあ。いろんなこと煮詰まってきているのだ。すぐそこから逃げようとする。受験勉強もスポーツも苦しいことはいっさい拒否して、自分の好きなことだけしてここまで来たツケが、いま自分を苦しめている。受験勉強って、いま考えると大事だなあ。あれは試練と忍耐と集中力を鍛える場だからね。
昨晩、夕食後、国立まで往復散歩する。「ディスクユニオン」でディラン・セカンドの三枚組ボックスを買う。それと、くるりジョゼと虎と魚たち」のサウンドトラック。携帯CDプレイヤーを持っていたので、さっそく後者を聞く。池脇千鶴サガンの「一年ののち」を朗読する声が入っていて、これがよござんした。「彷書月刊」プレゼントコーナーで、この『一年ののち』新潮文庫を出してますので、ぜひ応募してください。
「ブ」でなにも買わなかったが、ちょうど大学生らしい新入りが文庫棚の整理を、ベテランに教わりながらしている場面に遭遇。澁澤龍彦の文庫を持ってまず棒立ち。しばらくしてベテランに近寄り、「あのう、これ、なんと読むんですか?」、「ああ、シブサワ」。次に複数の書き手が混在する文庫を持ち、また棒立ち。「あのう、これはどの人のところへ置けば」、「ああ、教えてなかったね。こういうときは、代表者の頭文字が文庫の背にひらがなで表示してあるから、これなら「は」だから林真理子だな」って、これじゃあ仕事にならないよ。澁澤が読めないのは驚かないが、どうして文庫カバー袖を開いて、著者紹介のところを確かめようとしないのか、文庫を読んだことがないのか。澁澤を知らないのは恥じじゃないが、大学生でそれじゃあ、ね。「澁澤」のところで、思わず、「これはシブサワタツヒコ、エッセイ評論の方の棚に、河出のコーナーがあるから、そっちに置いて」って、教えそうになる。って、変な客だよ。
NHk日曜美術館が司会とアシスタントが変わりました。前のコンビ(はなさん)はよかったが、今度は檀ふみ登場。いかにも、な人選でおもしろみはないな。ぼくなら、近代ナリコ浅生ハルミン市川慎子ってところを狙うな。司会はいとうせいこう日比野克彦、でどうだ。これなら見たいでしょう。そして、もっとデザイナーや、イラストレーターを特集して、裏日曜美術館を作ってほしい。