近いけれどとても遠いところ

昨日、晴天。朝、TBSから迎えのハイヤーで赤坂へ。国立駅前からの大学通り、桜が散り盛り(そんな、言葉ないが)で、空中を舞う花びらと、路上に吹き溜まった花びらが風で乱舞する。なんとも幻想的な光景。帰りは高速道路から富士山がきれいに見えた。桜に富士、これぞ日本人なり。
今朝は、山口瞳ほか『諸君! これが礼儀作法だ』新潮文庫を取り上げる。森本さんがうまく受け答えてふくらませてくれたので、用意した原稿を瞬時に端折ってまとめる。うまく着地。
昼は娘と自転車で昼食を食べがてら「ブ」散歩。夕方、小学館へ著者インタビューの件で電話。小学館ノンフィクション大賞を受賞した片野ゆかさん『愛犬王平岩米吉伝』をやることに。昭和初年に自由が丘で、犬数十匹を飼っていた男の話。黒岩さんといい、この片野さんといい、最近女性で、こういう変なところに目をつける書き手が増えてきた。もちろんいいことだ。
今月のインビテーション、読み始めた松浦寿輝『散歩のあいまにこんなことを考えていた』文藝春秋、に決め、その旨をメールする。
夜は家族で外食。娘が欲しがっていた、なんとかというたまごっちみたいな大きさの音楽を楽しめるオモチャを買う。
目の前の国分寺高校、この日が入学式。たくさん親がついてきて、記念写真。チャイムが鳴るので出たら、娘が通っていたバトン教室で知る知人(母親)で、長男が国分寺高校に合格した、とその報告と挨拶。国分寺高校は、立川、国立高校に次ぐ進学校。むずかしいのだ。うちの娘には「国分寺高校は近いけれど、とても遠いところ」と「五番街のマリー」のメロディーで歌って聞かせている。
日経新聞」からの書評依頼は、なんと庄野潤三『星に願いを』講談社! とうとう、庄野さんの本を書評する日がきた。ちょっと畏れおおいような。