谷崎潤一郎デイ

昨日(25日)のことを振り返っておこう。昨日は新風舎主催の「青山表現学校」のセミナーの初日。「古本屋・オモシロ本屋めぐりをしよう」というタイトルで3回話す。実質は古本の話だけどね。8名の登録があって、参加は4人。少ないからか、スタッフの女性が3人聴講してくれる。男性は1名だけ。すごいよね。古本講座で男性が1名。
ずいぶんこういった講座を持ってきて、話すことも重複するので、むしろ自分で飽きないため、今回は「古本テスト」と、10冊選んでそれを買ってきてもらう指令書をつくる。後者は難易度別に★を3段階に分け、★10個たまると免許状として色紙を贈るというもの。五木寛之『風に吹かれて』集英社文庫は★3つ。1時間30分ほど喋るとさすがに疲れた。
晴天の青山一丁目から神保町へ。コミガレ、趣味展と回るが収穫なし。いいんだ、べつに。コミガレにはこのところ北杜夫が大量に出ている。岩波の志賀直哉全集、旧版、あのでかいの、が書簡集除き全巻出ていた。三冊500円だから15巻で2500円、ええーっ! 学生のころ、つまり30年近く前、この20倍はしたと思う。よほど送ってもらおうかと思ったが止めた。すでに置く場所がないのだ。
高円寺「中央線古書展」へ移動。ここで中央公論臨時増刊「マスコミ読本」昭34年を買う。大宅壮一が表紙で100円。ほか建築文庫「理髪店」が500円。ぼくは店構えとしての理髪店に興味がある。みなもと太郎『未来ケンジくん』は聖教新聞社から出た、その筋の教化本。みなもとさんって、そういや、あそこからマンガを出してるし、あの教団の信者なのかしらん。あとは本の雑誌別冊「読物作家100人集」200円。ちょうど1000円。
「ささま」へも今週は初の見参。フォークナー『八月の光新潮文庫が改版になり、カバーも変わっているので買っておく。新潮文庫でカバーが新しくなったのは、旧版を持ってても新しいのが欲しくなる。文字も大きくなって、読みやすい。『八月の光』読もうかな。
小池昌代詩集が2冊出ていた。あ、とうぜん均一の話だよ。『永遠に来ないバス』思潮社、『もっとも官能的な場所』書肆山田。片方には、小池さんが献呈者に書いたハガキが入っていた。生ハガキ流出! 前者の表題作は、おそらく現代詩トップ20にランクインするほどの名作なり。谷崎『細雪』をノートを取りながら読むのは続いていて、店内の「ユリイカ」コーナーに谷崎潤一郎特集があったので買う。これが735円。盛り上がっているとき、こういうのを買うと、バンバン頭に入ってくるんだ。
6時から、武蔵小金井で、幼稚園のPTA仲間の送別会があり、少し前に着いたので、中央書房支店を覗く。そしたら、均一に、昭和34年に出た、中央公論の函入り新書版の谷崎潤一郎全集が100円で出ている。数冊は持っているのだが、かまやしない、あとの方の巻を5冊、重複を承知で買う。絹のような布を貼った表紙といい、この全集はいいんだよな。
送別会終わり、家族で帰宅したら12時を回っていた。
西日本新聞、掲載紙送られてくる。村上春樹生原稿流出事件について書いた記事。ほか、ゲラや掲載誌。