久世光彦死す!

久世光彦(てるひこ)が死んだ。70歳。急逝だった。昨日、国立「ブ」で、久世の『卑弥呼』を買ったばかり。荒川さんが文芸時評で繰り返し取り上げて褒めていたのが久世作品。ぼくもかなり読んでいるほうだと思う。『卑弥呼』は未読で、持っていたかどうかあやふやだったので買った。そしたら、今朝の訃報。朝のワイドショーで小林亜星のコメントなどを聞き、画面に「寺内貫太郎一家」が映っていた。そして、ケーブルTVの入力切り替えのスイッチを押すと、なんと、ちょうどTBSチャンネルになっていて、「寺内貫太郎」の再放送が流れていた。ドキっとする。以前から同チャンネルでずっと再放送をやっていたのだ。その符合に気味が悪くなる。
久世さん宅には取材でお邪魔したことがある。そのことはどこかにも書いた。『気まぐれ』にも、ぼくがそのとき、久世さんに久世さん宛にサインして『古本屋さんの謎』を渡して、それが古本屋に流出し、目録にしかるべき古書価がついてたことを書いた。あれこれ、思い出され、冥福を祈る。
光文社新書、仕切り直しで、一から書き直しはじめる。もう引き延ばせない。最初に話があってから二年近く経過している。この3月、なんとか集中してやりたい第一の仕事とする。このブログに書いた「本だけ読んで死にたい」を序でぶちあげることにする。このフレーズ、いちおう私のマルCね。
それが終われば、筑摩のこれも延び延びになっている「女性古書店主」の本に取り組む。声のかかっているうちに、ちゃんといい仕事をしないと、50代はない、と思う。
ABCのトークショー、予約人数が少ないと聞かされ、きゅうきょ、案内のハガキを作り、自宅で30枚ばかりコピーする。ノーギャラなのに、ここまでやる自分が恥ずかしく情けない。やっぱり来てほしいもんな、人に。上々堂に追加を、ついでにハガキを置いてもらったが、今日時点で25名の予約が入ったときく。なんだ、ムダになっちゃった。