サイン完了

日曜の朝、BS週刊ブックレビューでちらりと『気まぐれ』が映る。これは最後の、書店のベストセラー10の紹介で、ちょうど神保町の書泉の回だったので、ぼくの本が5位に入ったからだ。タイミングがよかった。澄ちゃんのカバー、ブラウン管を通してみると、やはりインパクトあり。途中から見たのだが、特集は永江朗さんが書店の新しい動きを伝えるもの。ここでもユトレヒト江口くんが登場。二人で話している場面は、本業界の松井とイチローが喋っているという感じになる。
本日午前中に、工作舎から届いた120冊すべてにサイン、似顔絵を入れ終わる。描きながら「似てねえ」と自嘲するものもあり、不出来なものも混じって申し訳ないが、とにかく終える。どれがどこの古書店へ行くか、お楽しみ。
昨日は午後から高円寺好書会へ。300円以下でばかすか拾えるので、たちまち腕に抱える本がいっぱいに。だって『定本横光利一全集』河出の一が150円だったか。東京日々新聞の絵葉書4枚300円とか(伝書鳩が舞う写真あり)、書肆ユリイカ山本太郎詩集』が200円だったり、十数冊を買う。基準を一ランク下げれば、この1・5倍は買えた。今日は買えたなあ、という感じ。ほくほく、だ。
このあと、コクテイル向井透史くん『早稲田古本屋日録』の出版記念イベントへ。同時にミニ古本市もやっていて、さっそく『暮しの手帖 花森安治』を半額の800円で買う。これをもって「キッチン南海」へ。あ、坪内くんが書いてらあ。いま世田谷文学館でやってる展覧会にあった、あれこれがここにうまく収まっている。図録が、暮しの手帖アンソロジーみたいになっているのは、これがあるからだな。ぼくとしてはこっちのほうがいい。
コクテイルへ戻ると、店先でちょっと淋し気な顔でタバコをふかしている立ち姿の女性あり。紀伊国屋書店の大井さんだ。声をかけると、まずいところを見られたという感じで、いつもの破顔した大井さんの顔になる。そのほか、いろんな人に会えた会だった。向井くんは、畠中、ハルミンという個性の暴れ馬のたずなをうまくさばいて絶妙のトークを繰り広げる。たいしたもんだ、と感心させられた。中学時代の友人の乱入あり、楽しい2時間強だった。
帰り、国立ディスクユニオンで、南佳孝がボサノバを歌ったのと、ウェス・モンゴメリーのCDを買う。このところ、じつは古本ばかりでなく、CDもじつによく買っていて、赤い鳥ベストなんてのもじつによく聞いている。