歩きながら話すのは大丈夫

朝、TBS。高速もすいすい、50分で着いた。四方田犬彦『「かわいい」論』ちくま新書を紹介。森本さんが、「俺もスタイリストに服合わせられるとき、『かわいー』って言われるんだよな。おれに『かわいい』って言うのやめろって怒るんだよ(笑)」とエピソードを。これが引き出せただけで、もうあとはいいって感じだ。
朝食会はパスして帰宅、仕事にかかろうとするが、断念。仮眠を取る。起きたら1時。読者の人から荷物が。『谷中安規の夢』(一昨年の谷中展のカタログ)を送ってくれた。さしあげます、という。このブログを読んで、持ってないことを知り、こちらに気を遣わせない神経の行き届いたやり方で打診してくださり、「ぜひ、ください」と言ったのだ。お礼に、ある本に色鉛筆でイラスト、サインを入れ、その方に送る。ありがとうございました。
郵便物だしがてら、国立へ。いつものコース。ジャケ買いでCD2枚買う。生ギター男子とボーカル女子のデュオ、FolkySoulの「wyolica」と、ヴァイブラフォン奏者渡辺雅実の「ザ・ファッシネイションズ」。予備知識ゼロで、このところ、こういう買い方をしているが、大当たりもないかわりにはずれもない。
「ブ」で、小川国夫全集の7(小沢書店)と、辛酸なめ子『自立日記』洋泉社を買う。増田書店をひやかしたあと、近くのドトールで、コーシー飲みながら、買った本をパラパラ。辛酸さん(って書くと変だな)のブログ日誌をまとめた後者は当然ながら面白い(セミヌードのグラビア口絵あり)。こんなところに、目で線を引いた。
「ひさしぶりに会う人とは、向かい合って話すと緊張するけど、歩きながら話すのは大丈夫ということがわかった」
なるほどねえ。
帰宅途中、英語の塾帰りの娘を発見。声をかける。娘のカバンを、こちらの自転車の前カゴに放り込んで、しばらく平行して喋る。ちょっと照れくさそうなのがおかしい。「お父さん、どこ行ってた?」「国立までちょっと」「あ、『ブ』へ寄ったやろ」「ちょっと、な」「なんか、ええのん、あった?」「いや、あかん、たいしたもんない」「そんなことや、あかんやん。山本のおっちゃんに負けるで」「うん、わかってる」(と、古本関係の会話は関西弁)……しかし、なんちゅう会話や。
中央公論のTくんから電話。今度の連載、『人は見た目が9割』に、飯島愛『どうせバカだと思ってんでしょ』をかませることを伝える。このあと、飯島愛を探したのだが、ないの。いやあ、困ったなあ。